2000年 - 2000年
オオムギ染色体DNAライブラリーの構築とゲノム解析への利用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究(C) 特定領域研究(C)
オオムギは、ゲノムサイズが極めて大きいため、まだ充分な数のDNAマーカーがマップされておらず、ゲノム全体をカバーできるBAC、YACライブラリーもまだ完全には得られていない。また、ゲノム中に多量に存在する反復配列も、詳細な遺伝地図の作製を困難にしている。本研究ではそれ故、マイクロダイセクション法により、オオムギなどの特定染色体、腕、部位を切り取り、その領域特異的なDNAライブラリーを構築することを目的としている。現在まで、マイクロダイセクションにより切り取った単一の染色体から、そのDNAを増幅することに成功している。しかし、オオムギではその形態から染色体を同定することが困難なため、マイクロサテライトマーカなどによる判別を試みている。増幅したDNAの特異性を検定するために、FISH(蛍光in situハイブリダイゼイション)を行ったが、散在型反復配列が含まれているため、染色体の同定は困難であった。現在、原因となる反復配列の特定と、これら反復配列を増幅したDNAから除去する試みを行っている。
コムギなどを用いたこれまでの解析から、増幅したDNA断片には、ESTや既知遺伝子のコーディング領域とホモロジーを示す配列がかなりの割合(〜40%)で含まれていることがわかった。そこで、これら遺伝子に相当するcDNAの直接選抜を試みた。プローブには、マイクロダイセクトした染色体からDOP-PCRで増幅したDNAを用い、これをビオチン化した。cDNAは、幼穂からポリA^+mRNAを抽出した後、SMART(クロンテック)により合成した。cDNAには、マイクロサテライトを含むものがあるため、ゲノミックDNAから調整したCot1 DNAをプレハイブリダイゼイションの段階で加えた。2回の直接選抜を行い、PCRを行ったところ、スメアの中に数本のバンドが観察された。
コムギなどを用いたこれまでの解析から、増幅したDNA断片には、ESTや既知遺伝子のコーディング領域とホモロジーを示す配列がかなりの割合(〜40%)で含まれていることがわかった。そこで、これら遺伝子に相当するcDNAの直接選抜を試みた。プローブには、マイクロダイセクトした染色体からDOP-PCRで増幅したDNAを用い、これをビオチン化した。cDNAは、幼穂からポリA^+mRNAを抽出した後、SMART(クロンテック)により合成した。cDNAには、マイクロサテライトを含むものがあるため、ゲノミックDNAから調整したCot1 DNAをプレハイブリダイゼイションの段階で加えた。2回の直接選抜を行い、PCRを行ったところ、スメアの中に数本のバンドが観察された。
- ID情報
-
- 課題番号 : 12202036
- 体系的課題番号 : JP12202036