2019年7月
博士号ダブルディグリー:フランスの大学との共同指導における問題
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- 巻
- 33
- 号
- 開始ページ
- 107
- 終了ページ
- 111
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- その他
2018年5月に大阪府立大学大学院人間社会システム科学研究科(学位:言語文化学)とオルレアン大学(学位:言語科学)のダブルディグリーが授与された。これは人文系の博士後期課程共同指導がフランスの大学と成功した珍しい例である。<br />
両大学間で締結された協定書の起草から,日仏2名の指導教員による共同指導,日本で行われた日仏合同最終審査会を経て学位授与に至るまで概要を述べ,学士課程や修士課程とは異なった博士課程の独自の難しさ,それを克服できた理由,制度上の問題をいかにクリアしたか,ダブルディグリーの意義,成功の鍵は何かを論じ,ダブルディグリー実現の過程で判明した,さまざまな困難やその解決の仕方を紹介しつつ,日本の大学教育の制度上の問題点を指摘する。さらに,論文審査の過程で現れた異文化間コミュニケーション上の課題を述べる。<br />
学位授与者(高垣)と学位取得者(森田)の当事者としての体験を紹介することで,今後,ダブルディグリーを目指す若手の研究者,あるいはダブルディグリーの授与を目指す教員の参考になれば幸いである。<br />
両大学間で締結された協定書の起草から,日仏2名の指導教員による共同指導,日本で行われた日仏合同最終審査会を経て学位授与に至るまで概要を述べ,学士課程や修士課程とは異なった博士課程の独自の難しさ,それを克服できた理由,制度上の問題をいかにクリアしたか,ダブルディグリーの意義,成功の鍵は何かを論じ,ダブルディグリー実現の過程で判明した,さまざまな困難やその解決の仕方を紹介しつつ,日本の大学教育の制度上の問題点を指摘する。さらに,論文審査の過程で現れた異文化間コミュニケーション上の課題を述べる。<br />
学位授与者(高垣)と学位取得者(森田)の当事者としての体験を紹介することで,今後,ダブルディグリーを目指す若手の研究者,あるいはダブルディグリーの授与を目指す教員の参考になれば幸いである。<br />