共同研究・競争的資金等の研究課題

1998年 - 2001年

児童期・思春期における不安愁訴症候群とライフスタイルの家族内相関の構造解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
10680125
体系的課題番号
JP10680125
配分額
(総額)
2,400,000円
(直接経費)
2,400,000円

1.近年急速に生活時間の深夜化が進み、中学生では昭和30年代と比較すると約2時間も就寝時刻が遅くなり、それに伴ってライフスタイル全般が睡眠不足、運動不足の影響を受けている。
2.3,422組のデータから親と子のライフスタイル変数間の相関を見ると、就寝時刻、起床時刻、就寝の習慣、目覚めの方法、目覚めの状態、入浴の習慣、排便習慣、運動習慣などの変数で全て有意の関係を示している。つまり母子のライフスタイルは互いに依存しあい、影響しあっている。
3.不定愁訴の有症状の頻度からみた母子の相関は有意であって、母のOD陽性率が高くなると子の陽性率も高くなる。例えば5個以上の有症状をもつ母親の子は35%がOD陽性であるのに対して、親の有症状が4個あると、その子は33.2%、3個では24.4%、そして親の陽性個数が0個だとその子は17.7%しかOD陽性とならず、その確率は有症状5個の親の子の1/2であった。
4.起立性調節障害(ODの疑いのある者)は小学生では少ないが、中学生では男子14.0%、女子26.4%、高校生では男子18.2%、女子29.7%で以前の調査結果と比べると増加傾向にあり、憂慮される。
5.パソコンやテレビゲームをした時間が90分を越えると、立ちくらみや動悸を訴える者が増加する。
6.テレビやビデオを見た時間が4時間を越えると、OD症状が増悪する。
7.運動時間が短いものは朝起きが不良になる傾向がある。また、全般に男子では運動時間が一週間で2時間未満の者は疲労感が高くなる傾向がある。
8.運動時間が少ない生徒は活動性が低い傾向にある。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-10680125
ID情報
  • 課題番号 : 10680125
  • 体系的課題番号 : JP10680125