2012年 - 2014年
人工関節軟骨の実現に向けたスーパーエンジニアリングプラスチック人工海綿骨
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C)
- 課題番号
- 24500533
- 体系的課題番号
- JP24500533
- 担当区分
- 連携研究者
- 配分額
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- (総額)
- 5,070,000円
- (直接経費)
- 3,900,000円
- (間接経費)
- 1,170,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究の新奇性のひとつは、3Dプリンタを用いてエンジニアリングプラスチック(EP)製ヒト海綿骨を作製することである。H25年度、3Dプリンタを用いた製造技術が世界で脚光を浴び、経済産業省が各種企業等へ導入奨励したのは周知である。本研究はこの影響を受け、外注先に突然多数の加工が発注されたため人工骨の納期が遅延した。一方、本研究課題がこのような世情を的確に捉えていたことを実感した年でもあった。H24年度の予備的研究を本実験に移して実施し、公表可能な成果を得て一部を発表した。また、H24年度の射出成形で製作したEPに対応する本実験として、3Dプリンタで製作したEP材の一般強度実験、切削性実験を完了し、強度は構造形態を最適設計することで生体骨と同等レベルに調整できることおよび被削性は生体骨より優れ、本人工骨は人工関節軟骨の下骨として必要十分な機械的特性を有することを明らかにした。H24年度は3D造形基材へ被覆したチタン(Ti)薄膜の密着性とその表面での単純な細胞増殖実験を行い、良好な生体親和性をEPに付与できることを確認した。H25年度は、Ti薄膜を人工骨の複雑な内部構造深部まで到達させるための条件検索と骨芽細胞の増殖能だけでなく分化能も確認した。Ti薄膜の被覆性につき、生体骨を模倣した構造において空孔の表面から内部へ 5 mm の深部に至る被覆の到達を確認した。同外形寸法のより単純な幾何学的構造では、Ti薄膜は構造の内外全体に成膜され、本課題で採用したスパッタリング法が人工骨に対して優れた被覆性を示すことを確認した。細胞の増殖・分化能は、構造の表面粗さに大きく影響された。最適な表面粗さ値および濡れ性が存在することが示唆され、H26年度の研究で追究する。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 24500533
- 体系的課題番号 : JP24500533