2015年12月
プラズマ活性溶液の細胞影響 (小特集 プラズマが誘導する生体応答とそのバイオ・医療応用)
プラズマ・核融合学会誌
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- 巻
- 91
- 号
- 12
- 開始ページ
- 776
- 終了ページ
- 779
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- プラズマ・核融合学会
近年,非平衡大気圧プラズマの医療・バイオ応用が盛んに研究されている.プラズマに含まれる電子,イオン,ラジカル,光など様々な要因が複雑に細胞及び細胞を取り巻く環境に影響を及ぼし,細胞応答を引き起こしていると考えられている.最近,プラズマ照射された溶液(これはプラズマ活性溶液と名付けられた)ががん細胞にプログラム細胞死として知られるアポトーシスを誘導することがわかり,プラズマ活性溶液が細胞に及ぼす影響が活発に研究されている.脳腫瘍培養細胞においてはプラズマ活性溶液が生存・増殖シグナル伝達経路を抑制することによりアポトーシスへと導くことが明らかになった.これまでに,プラズマ活性溶液は脳腫瘍,卵巣がん,胃がん,非小肺がん細胞など様々ながん細胞に有効であり,抗癌剤耐性卵巣がん細胞に関しても有効であることがわかり,従来のがん治療法では困難な腹膜播種等の播種性のがん治療への応用が期待される.ここではこれまで研究で明らかになりつつあるプラズマ活性溶液の細胞影響とその分子機構について紹介する.
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110010016763
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10401672
- ID情報
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- ISSN : 0918-7928
- CiNii Articles ID : 110010016763
- CiNii Books ID : AN10401672