2009年
タバコ細胞壁結合型キナーゼ様タンパク質のクローニングと生化学的解析
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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- 巻
- 2009
- 号
- 開始ページ
- 748
- 終了ページ
- 748
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14841/jspp.2009.0.0748.0
- 出版者・発行元
- 日本植物生理学会
細胞壁結合型キナーゼ(cell wall-associated kinases; WAK)は原形質膜貫通型キナーゼの一種であり,細胞外ドメインは細胞壁成分と結合すると考えられている。この構造からWAKは細胞壁と原形質の相互作用や情報伝達に関与することが示唆されるが,実際の機能は明らかでない。我々は,WAKの機能解明には相互作用分子の同定が必要と考え,生化学的解析に適したタバコ培養細胞BY-2を用いて研究を行なっている。<br>相同性検索に基づきタバコBY-2細胞におけるWAKホモログNtWAKL1(Nicotiana tabacum WAK-like protein 1)cDNAを単離した。NtWAKL1の推定細胞外ドメインはWAKの特徴である上皮成長因子様ドメインを有し,細胞内ドメインは自己リン酸化活性を示した。イムノブロット解析では推定分子量である68 kDに加え250 kD超のシグナルが検出された。250 kD超のシグナルは細胞のペクチナーゼ処理で消失した。C末端にGFPを付加したNtWAKL1-GFP蛋白質をBY-2細胞に発現させると蛍光は細胞表層に局在し,高浸透圧下では細胞壁から離れた。これらの結果は,NtWAKL1はペクチンと相互作用するが細胞壁に固定されてはいないことを示唆する。現在,TAPタグ融合タンパク質を用いてWAKを含む蛋白質複合体の単離を試みている。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14841/jspp.2009.0.0748.0
- J-Global ID : 200902266658685076
- CiNii Articles ID : 130006994701