MISC

2008年5月

泌尿器科癌に対する集学的治療 局所進行性あるいは転移を有する尿路上皮癌症例に対する集学的治療

西日本泌尿器科
  • 尾澤 彰
  • ,
  • 柳原 豊
  • ,
  • 西田 智保
  • ,
  • 菊川 忠彦
  • ,
  • 山口 晶子
  • ,
  • 池田 哲大
  • ,
  • 島本 憲司
  • ,
  • 青木 克徳
  • ,
  • 丹司 望
  • ,
  • 横山 雅好

70
5
開始ページ
263
終了ページ
269
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
西日本泌尿器科学会

Gemcitabineを基本とした化学療法に、手術野放射線療法、医事化学療法などの追加の治療を施行し、良好な経過を得ている5症例を経験した。症例1:32歳男。urothelial carcinomaでGemcitabine、CDDP併用療法(GC療法)5コースでCRを得て左腎尿管全摘術、左総腸骨動脈人工血管置換術、左傍大動脈リンパ節郭清、左腸骨動静脈領域リンパ節郭清を施行し、放射線療法中にCDDP静脈内投与したが副作用はなく、膀胱腔内再発2回認めたが局所再発や他臓器転移は認めていない。症例2:67歳男。経尿導的膀胱腫瘍切除術後に膀胱内腫瘍で膀胱全摘除術と回腸導管造設、GC療法3コース行い、仙骨部骨転移で放射線療法を行った。肺癌を疑い右肺下葉切除術とGC療法3コースを施行した。維持療法としてGDF療法を外来で3週間毎に1年間継続している。症例3:74歳男。前立腺原発尿路上皮癌で経尿道的前立腺切除術を行った。リンパ節腫大が多発していたため、GC療法2コース後Paclitaxelを追加しCDDPをCBDCAに変更したGPCarbo療法を2コース行いNCとなった。維持療法としてGDF療法を外来で15ヵ月継続し、Doxifluridine内服のみで継続した。6ヵ月後に傍大動脈リンパ節の増大を認めたため、GPCarbo療法2コース行い、現在はGemcitabineとCBDCAを併用している。症例4:63歳男。右尿管腫瘍に対して、腎尿管全摘除術、MVCA療法2コースを行った。術後20ヵ月に傍大動脈リンパ節腫大が確認され、GC療法を2コース行いリンパ節の縮小を認め、維持療法としてGDF療法を継続した。3ヵ月後に再腫大を認め、GC療法を2コース行ったところ縮小した。GemcitabineとCDDP併用維持療法に移行し、一旦休止したところ再度腫大したが、維持療法を再開し現在も少量継続中である。症例5:68歳男。右腎尿管全摘除術後にリンパ節腫大でGC療法5コースと残存腫瘤に放射線療法を行った。肺・大動脈周囲リンパ節・肝転移でGC療法2コース追加後にGemcitabineとCDDP併用維持療法での病変増大にGDF療法変更で縮小を示し、現在継続中だがDocetaxelによる脱毛以外の副作用は認めていない。

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ID情報
  • ISSN : 0029-0726
  • 医中誌Web ID : 2008251618

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