2018年4月 - 2022年3月
近赤外光の時間分解計測を基盤とした多面的抗酸化活性評価技術の構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本課題は、紫外・可視部の光吸収や白濁による散乱の妨害を受けにくい近赤外光の時間分解計測の特徴を活用して、食品・飲料,野菜・果実等の多成分含有サンプルの一重項酸素やHO・などの活性酸素に対する抗酸化活性について有効成分の溶解性・反応環境依存性を含めた多面的な視点から評価できる測定系のセットと一貫性のあるシンプルな測定シークエンスを構築し、得られる多面的抗酸化機能データを総合表示する汎用性の高い手法を作ることを目的とする。その方法として、(1)活性酸素との反応により近赤外に吸収・発光を示す抗酸化評価のプローブ化合物の新規開発,(2)食品・飲料などの多成分含有系サンプルの抗酸化活性を多面的に評価する測定系セットの開発,(3)野菜・果物・食品・飲料試料に構築した手法を適用して抗酸化表示の実用性・有効性を提示,というステップをとる。2018年度の研究実績は次の通りである。
(1)のプローブ開発において、研究代表者のグループで開発してきた 520 nm 付近の吸収帯を持つ活性酸素検出プローブ分子を改良し、吸収・発光を100 - 200 nm 長波化した新プローブを設計し、合成に着手した。
(2)の測定系セットの開発において、評価条件(溶媒等)の検討を開始した。食品系試料の特性を考慮して溶媒の極性・水含有率を調整し、抗酸化成分の溶解性・溶存環境依存性が顕わになる複数の評価条件について、モデル飲料サンプルを基準に近赤外発光寿命計測による一重項酸素消去活性評価を検討した。水と有機溶媒の混合比を変化させ最適条件の候補を複数抽出することができた。また、時間分解測定時のフリーラジカル発生に使用する紫外光パルスレーザー(266 nm DPSS YAGレーザー)を本課題の経費で購入し、計測の準備を行った。
(1)のプローブ開発において、研究代表者のグループで開発してきた 520 nm 付近の吸収帯を持つ活性酸素検出プローブ分子を改良し、吸収・発光を100 - 200 nm 長波化した新プローブを設計し、合成に着手した。
(2)の測定系セットの開発において、評価条件(溶媒等)の検討を開始した。食品系試料の特性を考慮して溶媒の極性・水含有率を調整し、抗酸化成分の溶解性・溶存環境依存性が顕わになる複数の評価条件について、モデル飲料サンプルを基準に近赤外発光寿命計測による一重項酸素消去活性評価を検討した。水と有機溶媒の混合比を変化させ最適条件の候補を複数抽出することができた。また、時間分解測定時のフリーラジカル発生に使用する紫外光パルスレーザー(266 nm DPSS YAGレーザー)を本課題の経費で購入し、計測の準備を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K05533
- 体系的課題番号 : JP18K05533
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
3-
日本化学会中国四国支部大会2022 2022年11月12日
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日本食品化学学会 第27回総会・学術大会 2021年6月10日
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日本化学会 第101春季年会 2021年3月21日