1990年6月
表在性悪性腫瘍の治療に伴う31P-MRSの変化
日本磁気共鳴医学会雑誌
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- 巻
- 10
- 号
- 2
- 開始ページ
- 75
- 終了ページ
- 83
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (一社)日本磁気共鳴医学会
臨床用MRI装置を用いて表在性悪性腫瘍の31P-MRSを測定した.腫瘍からえられたスペクトルはPDE(ホスホジエステラーゼ)とPME(リン酸モノエステラーゼ)の領域にピークが認められ,周囲の筋肉組織とはあきらかに異なる波型を示した.治療によるスペクトルの変化は一様ではないが,PME/NTP(ヌクレオシド三リン酸)とPDE/NTPの比が,治療に反応する群では治療開始から早い時期に減少し,PCr/Piは増加する傾向が認められ,これらの値は腫瘍の治療効果の判定に使用できると考えられた.腫瘍の縮小に伴う筋組織の信号混入を避けるためにも,腫瘍の大きさのあまり変化しない時期での測定が有用である
- ID情報
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- ISSN : 0914-9457
- 医中誌Web ID : 1991160989