2018年4月 - 2022年3月
有機フッ素化合物の第二次性徴への影響解明ー出生コホートと細胞アッセイ系による研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
疫学研究としては、出生コーホート「環境と健康に関する北海道スタディ」に参加登録し、現在も追跡可能な児のうち、平成30年度に13歳に達した児1326人に第二次性徴発来に関する調査票を毎月順次発送した。このうち、712人から調査票を回収した。さらに、同意を得られた参加者からは将来の性ホルモン分析に向けて追加で尿検体の収集を依頼した。348人が尿検体の提供に同意し、そのうち、312人から実際に尿の提供を受けた。これらの尿は分注して―30度で保存してある。これまでに調査票を収集した男児1305名のうち、第二次性徴の指標として陰毛が生え始めていたのは322名(24.7%)、声変り認められるのは304名(23.3%)、女児1222名のうち陰毛が生え始めていたのは668名(54.7%)、胸の膨みがみられるのは935名(76.5%)であった。
In vitro研究としては、PFAS 11化合物について、各種ヒトホルモン受容体(6種類)に対するアゴニスト活性及びアンタゴニスト活性についてレポーター遺伝子アッセイ法を用いて調べた。その結果、11化合物のうちPFOA及びPFNA(炭素数がそれぞれ8及び9個のPFAS)が高用量10-4MでERアルファアゴニスト活性を認めたが、ERベータ, AR, GR, TRアルファおよびTRベータに対するアゴニスト・アンタゴニスト活性、さらにERアルファアンタゴニスト活性は認められなかった。THP-1細胞による遺伝子発現において、PFOA曝露により上昇あるいは抑制された遺伝子約800個をそれぞれ見出した。それらの中には、PPARアルファシグナルに関連した多くの遺伝子発現変化が認められた。また、サイトカインやIgEレセプターなどアトピーに関連する遺伝子も含まれていた。
In vitro研究としては、PFAS 11化合物について、各種ヒトホルモン受容体(6種類)に対するアゴニスト活性及びアンタゴニスト活性についてレポーター遺伝子アッセイ法を用いて調べた。その結果、11化合物のうちPFOA及びPFNA(炭素数がそれぞれ8及び9個のPFAS)が高用量10-4MでERアルファアゴニスト活性を認めたが、ERベータ, AR, GR, TRアルファおよびTRベータに対するアゴニスト・アンタゴニスト活性、さらにERアルファアンタゴニスト活性は認められなかった。THP-1細胞による遺伝子発現において、PFOA曝露により上昇あるいは抑制された遺伝子約800個をそれぞれ見出した。それらの中には、PPARアルファシグナルに関連した多くの遺伝子発現変化が認められた。また、サイトカインやIgEレセプターなどアトピーに関連する遺伝子も含まれていた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18H03035
- 体系的課題番号 : JP18H03035