高畑 由起夫

J-GLOBALへ         更新日: 17/12/02 04:02
 
アバター
研究者氏名
高畑 由起夫
 
タカハタ ユキオ
eメール
z96014kwansei.ac.jp
URL
http://kg-sps.jp/blogs/takahata/
所属
関西学院大学
部署
総合政策学部 総合政策学科
職名
教授
学位
京都大学理学博士(京都大学)

プロフィール

ニホンザルやチンパンジー、ワオキツネザル等の霊長類を対象に、個体群動態や繁殖生理、社会行動等などの研究に従事している。このほか、カラスや水生昆虫、潮間帯無脊椎動物群集、海水・汽水域の水質調査、人の動作における左右差等も研究をおこなってきた。専門分野は生態学および自然人類学であるが、関連分野として生態人類学や環境科学も含めて、ヒトの社会と生態の進化について探究している。

研究分野

 
 

経歴

 
1986年11月
 - 
1991年7月
京都大学 理学部 助教
 
1991年8月
 - 
1992年9月
京都大学 理学部 専任講師
 
1992年10月
 - 
1996年3月
鳴門教育大学 学校教育学部 助教授
 
1996年4月
 - 
1999年3月
関西学院大学 総合政策学部 助教授
 
1999年4月
 - 
現在
関西学院大学 総合政策学部 総合政策学科 教授
 

学歴

 
1972年4月
 - 
1976年3月
京都大学 理学部 自然人類学研究室
 
1976年4月
 - 
1981年3月
京都大学 理学研究科 動物学専攻
 

委員歴

 
1999年7月
 - 
現在
日本霊長類学会  準学会誌Primates誌編集委員
 
2009年7月
 - 
2011年7月
日本霊長類学会  会長
 

論文

 
Yukio Takahata
Primates   21 303-325   1980年7月   [査読有り]
 学位論文のうち、嵐山で餌付けされているニホンザルを対象に、繁殖生理学的特性について分析した。まず、きわめて厳密な繁殖季節性の存在を指摘した上で、メスの年齢や順位あるいは新生児の存在等と繁殖活動との関係を分析した。その結果、年齢や新生児の存在がメスの発情のタイミングや妊娠などに大きく影響することを明らかにした。一方、メスの順位は繁殖成功と必ずしも高い相関を示さなかった。
Yukio Takahata
Primates   23 1-23   1982年1月   [査読有り]
 嵐山B群のニホンザル餌付け群では、相当な数の雌雄のペアが、母系的血縁関係ではないにもかかわらず、長期間にわたって特異的近接関係を維持していること、さらに特異的近接関係の多くは配偶関係がきっかけで形成されるが、数年後には交尾を回避し始めることが多いことを明らかにした。その結果、親和的関係の形成はその雄の繁殖成功の増加と必ずしも結びつかないことが示唆された。
The socio-sexual behavior of Japanese monkeys
Yukio Takahata
Zeitschrift fur Tierpsychologie   59(59) 89-108   1982年7月   [査読有り]
 学位論文のうち、ニホンザルの社会性行動について分析した。まず亜成体オスを含めるとオスの順位と交尾成功は有意な相関を示すこと、しかし成体雄間では相関が認められないことを明らかにした。この原因は、オスの配偶者選択よりもメスの配偶者選択の方がより決定的な役割を果たしているためである。さらに非交尾期において特異的近接関係にある雌雄のペアと母系的に近縁のペアはともに交尾を回避する傾向が強いことを発見した。
淡路島ニホンザル調査報告
高畑由起夫、阿野裕美他    
にほんざる   4 8-13   1977年1月   [査読有り]
 淡路島上灘地区のニホンザル餌付け個体群を調査した結果にもとづき、淡路島でのニホンザルの分布の変遷や、調査をおこなった1975年当時の生息状況、さらに生息地域の環境等を記載した。さらに、餌付け群のサイズや構成を明らかにして、それまでの調査資料と照らし合わせて、過去の個体群動態を論じた。とくに、この群れは餌付け当初から多発した奇形個体が死亡することで、個体数の増加が抑えられたようだ。 
The sexual behaviors ofJapanese monkeys
Yukio Takahata
   1981年3月   [査読有り]

Misc

 
Precipitation, atmospheric temperature, and relative humidity of January-December 1982
Y Tkahata
Mahale Mountains Chimpanzee Research Project Meteorological Report, No.8.   (8)    1983年1月
タンザニア共和国、マハレ山塊国立公園建設計画の一環として、3カ所の観察ステーションにおいて、1982年1月~12月にかけて記録された降水量、最高・最低気温、湿度の記録を報告書にまとめてタンザニア政府に提出した。
Precipitation, atmospheric temperature, and relative humidity of January-December 1983
Y. Takahata, R. Nyundo, M. Seifu
Mahale Mountains Chimpanzee Research Project Meteorological Report, No.9   (9)    1984年1月
 タンザニア共和国、マハレ山塊国立公園建設計画の一環として、3カ所の観察ステーションにおいて、1983年1月~12月にかけて記録された降水量、最高・最低気温、湿度の記録を報告書にまとめてタンザニア政府に提出した。
Precipitation, atmospheric temperature, and relative humidity in 1984
Y. Takahata, H. Takasaki
.Mahale Mountains Chimpanzee Research Project Meteorological Report, No.10.   (10)    1985年1月
 タンザニア共和国、マハレ山塊国立公園建設計画の一環として、3カ所の観察ステーションにおいて、1984年1月~12月にかけて記録された降水量、最高・最低気温、湿度の記録を報告書にまとめて、タンザニア政府に提出した。
霊長類の音声コミュニケーションの研究
高畑由起夫
季刊人類学   19(1) 3-12   1988年3月   [査読有り]
 コミュニケーションの進化について、サルとヒトの連続性と非連続性を論じながら、霊長類の音声コミュニケーションに関する諸研究を総括した。またコミュニーションや社会交渉のパターンから霊長類の個体認知について血縁関係、順位関係、親和的関係など様々な側面から分析した。最後に,コミュニケーションの「信号」の分析を越えた「統語論的分析」の重要性を指摘した。
フィールドでの観察についての一試論-霊長類学の立場から
高畑由起夫
季刊人類学   20(3) 52-78   1989年9月   [査読有り]
 人類学における方法論を批判的に検討するため、これまで霊長類学で用いられてきた主要な観察方法について概説をおこなったのち、その長短を論じた。さらに新しい方法論を模索すべく、時間軸と空間軸の処理の仕方、確率論的モデルと構造論的モデルの対比等を論じた。さらに結論として、フィールド研究を遂行する上で、研究者個人がいだくイメージの重要性を指摘した。

書籍等出版物

 
ニホンザルの生態と観察
高畑 由起夫
ニュー・サイエンス社   1985年10月   
 ニホンザルを対象に、分布をはじめ群れのサイズと構成等の個体群動態、食性や遊動、発達段階、社会交渉やコミュニケーションのパターン等、生態学・社会学的特徴についての知見を幅広く紹介した。動物生態学・行動学で用いられている個体追跡法、スキャニング法、ワン・ゼロ記録法等の観察方法について、フィールド研究の初心者にも容易に理解できるようにわかりやすく概説した。 99頁
京都の動物Ⅰ
渋谷寿夫編、ほか22名と共著 (担当:共著, 範囲:「ニホンザル(その1)」(pp.72-77)」および「ニホンザル(その2)」(pp.78-81)を担当した。)
法律文化社   1986年2月   
担当部分では、京都市嵐山の岩田山自然遊園地に生息するニホンザル餌付け群を対象にて、餌付けの歴史について解説したほか、群れの内部における母系的血縁集団の存在、群れが分裂する時の個体の動き、雄が成長すると出自群を離脱して他群に移籍する現象等の20年におよぶ長期的な研究を通じて明らかにされた様々な知見について、一般の読者にも理解できるように平易に解説した。
自然社会の人類学
伊谷純一郎・田中二郎編著、ほか8名と共著 (担当:共著, 範囲:「タンザニア、マハレ国立公園のチンパンジー」(pp.7-41)を担当)
アカデミア出版会   1986年3月   
1982~84年にかけて参加したタンザニア共和国、マハレ山塊国立公園建設計画での調査資料にもとづき、国立公園内の自然環境、植生や気候などについて概説した。さらに、公園内でのチンパンジーの分布状況を紹介して、その発育段階、アクティビティ、食性、集団構成、集団間関係などについても平易に解説した。
The Chimpanzees of the Mahale Mountains: Sexual and Life History Strategies
T Nishida編著、ほか8名と共著 (担当:共著)
University of Tokyo Press   1990年5月   
(1)“Demography and reproductive profiles”(pp63-97)を担当(共著,T Nishida, H Takasaki, Y Takahata)。チンパンジー個体群を対象に性的発達、出産間隔、子どもの死亡による影響、出生性比等を報告した。担当:資料収集、論文作成。
(2)“Adult males' social relations with adult females”(pp133-148)を担当(単著)。成体雄と雌の社会関係を空間的近接とあいさつ行動...
サルの文化誌
西田利貞、伊沢紘生、加納隆至共編著、ほか26名と共著 (担当:共著, 範囲:「狩る者と狩られる者、そしてねだる者とねだられる者-チンパンジーの狩猟行動」(pp.401-417)を担当。)
平凡社   1991年2月   
野生チンパンジーの狩猟行動の季節性、獲物の種類と年齢、狩猟法、獲物の分配のパターン等を分析した。

講演・口頭発表等

 
マダガスカル、ベレンティ保護区におけるワオキツネザルの集団移動時の行動順序
小山 直樹,高畑 由起夫
第24回日本霊長類学会大会   2008年7月4日   日本霊長類学会
マダガスカル、ベレンティ保護区におけるワオキツネザルの個体群動態:20年間の記録
市野 進一郎,相馬 貴代,宮本 直美他
第25回日本霊長類学会大会   2009年7月   日本霊長類学会
A 20-year study of a ring-tailed lemur (Lemur catta) population
S Ichino, T Soma, N Miyamoto et al.
The 7th Goettinger Freilandtage   2009年12月   Max Planck Institute for Biophysical Chemistry
Life history of female Japanese macaques at Arashiyama: How do they compete and coexist?
Yukio Takahata
Internaitonal Primatological Society XXIII Congress Kyoto 2010   2010年9月   Internaitonal Primatological Society
A 21-year study of ring-tailed lemurs (Lemur catta) at Berenty Reserve, Madagascar
S Ichino, T Soma, N Miyamoto et al.
Pre-Congress of IPS Kyoto 2010 Quest for Coexistence with Non-human Primates (in Inuyama)   2010年9月   Primatolgical Scociety of Japan

担当経験のある科目

 

競争的資金等の研究課題

 
ニホンザル餌付け群の繁殖生物学ならびに行動生態学的調査
その他の研究制度
研究期間: 1975年10月 - 1978年7月
スマトラ熱帯雨林の霊長類を対象とした生態学的調査
その他の研究制度
研究期間: 1978年10月 - 1978年12月
野生チンパンジーを対象とした行動生態学・社会生態学的調査
その他の研究制度
研究期間: 1979年7月 - 1984年10月
ニホンザル野生個体群を対象とした行動生態学的調査
その他の研究制度
研究期間: 1985年12月 - 1990年4月
性による行動様式の差異とその期限の追求
科学研究費助成事業
研究期間: 1987年4月 - 1989年3月    代表者: 松田博嗣