2011年6月
国産もち小麦「もち姫」を含む国産小麦パンの製パン性および特徴的物性の解析
日本調理科学会誌
- 巻
- 44
- 号
- 3
- 開始ページ
- 214
- 終了ページ
- 222
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.11402/cookeryscience.44.214
- 出版者・発行元
- 日本調理科学会
国産もち小麦粉「もち姫」の有効利用を目的とし,国産のパン用小麦「ゆめちから」の小麦粉および外国産小麦を原料とした強力粉「カメリヤ」とのブレンド粉を用いた食パン,ベーグルの焼成を試み,製パン性の評価と物性の解析を行った。食パンの比容積は「もち姫」添加量が増すほど低下した。物性測定によるクラムの硬さは「もち姫」の添加の影響をあまり受けず,「ゆめちから」ブレンド粉の方がより柔らかく,老化しにくかった。凝集性は「もち姫」添加量の増加に伴い低下し,もちもち感が増したと考えられた。ベーグルでは,「もち姫」を添加すると比容積が増加し,「ゆめちから」ブレンド粉では「もち姫」添加量30%,40%で,「カメリヤ」ブレンド粉では40%で最も増加した。クラムの物性は「ゆめちから」ブレンド粉の方が「カメリヤ」より柔らかく,老化も抑制された。また,「もち姫」添加によりもちもち感が付与され,「ゆめちから」に対し40%添加以内が柔らかく,もちもち感があり,老化しにくいベーグルが焼成できると考えられた。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.11402/cookeryscience.44.214
- ISSN : 1341-1535
- CiNii Articles ID : 110008662311
- CiNii Books ID : AN10471022