2014年
グローバル化を視点とするシティズンシップ教育の日中比較研究―中等公民教育に焦点をあてて―
岡山大学大学院教育学研究科研究集録
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- 巻
- 157
- 号
- 157
- 開始ページ
- 9
- 終了ページ
- 22
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 岡山大学大学院教育学研究科
本研究は,日中のシティズンシップ教育を,社会のグローバル化への対応を視点として比較・分析することによって,両国のシティズンシップ教育の特質を明らかにしようとするものである。その際,日本の場合には,現行の学習指導要領と中学校社会科公民的分野の教科書を手がかりとし,中国の場合には,現行の2011 年版の『思想品徳課程標準』と教科書『思想品徳』を手がかりとする。分析の結果,以下の二点が明らかになった。1)日本のシティズンシップ教育では,政治や経済に関する知識の習得が目指されているのに対して,中国では中華民族としての自己認識が最終的な目標となっている。2)日本では,グローバルなシティズンシップが国民育成の基盤のうえに,その発展形として位置づけられているのに対して,中国では,グローバルなシティズンシップ育成の中核に,中華民族としての自覚や態度の育成が位置づけられている。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1883-2423
- CiNii Articles ID : 120005515435
- CiNii Books ID : AA12338258