共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

TGF-beta阻害戦略によるサルコペニアの病態治療研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K09767
体系的課題番号
JP17K09767
配分額
(総額)
4,550,000円
(直接経費)
3,500,000円
(間接経費)
1,050,000円

健康寿命を短縮する加齢性筋萎縮(サルコペニア)に対する治療法の開発は、超高齢化社会を迎えたわが国の課題である。われわれは、老化モデルKlothoマウスの骨格筋において、筋量を減少させるマイオスタチン/TGF-βの活性が亢進していることを明らかとした。また、その阻害化合物の投与によって、筋萎縮は改善して寿命が延長した。さらに、Klotho蛋白質自体に、広範なTGF-β阻害作用があることを発見した(未発表)。本研究は、交配によってマイオスタチン活性を阻害したKlothoマウスを作出して、骨格筋の網羅的遺伝子発現解析からマイオスタチン/TGF-βを起点とするサルコペニアの分子機構の解明を目指す。Klothoマウスと同様に骨格筋のマイオスタチン/TGF-β活性亢進が認められた超高齢野生型マウスに対して、阻害医薬Klotho-Fcを投与して、サルコペニアへの治療介入の突破口を開くことを目標とする。平成29年度は、老化モデルKlothoマウスに、マイオスタチン活性阻害マウスを交配しマイオスタチン活性阻害 老化モデルKlothoマウスを作出した。このマウスは、Klothoマウスより寿命が延長し、骨格筋では萎縮は改善しマイオスタチンシグナルが抑制されていた。Klothoのサルコペニア抑制効果が明らかとなった。現在、Klotho-Fcリコンビナント蛋白質の大量精製に取り組んでいる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K09767
ID情報
  • 課題番号 : 17K09767
  • 体系的課題番号 : JP17K09767