MRタギング法は対象組織にタグと呼ばれる標識を付け,その動きを追跡することにより観察対象の動きの解析を可能にする撮像法である.これを心臓に用いると局所の心筋壁運動を定量的かつ非侵襲に評価することが可能になる.我々は濃度曲面解析法に領域拡張を加えた方法(以後,時空間タグ曲面抽出法)により,3次元時系列心筋MRタギング画像(以後,4次元画像)からタグを時空間的に連続なタグ曲面として抽出する方法を開発してきた.タグ曲面では抽出漏れは穴として表れる.本稿では4次元画像と2次元時系列心筋MRタギング画像を対象に,時空間タグ曲面抽出結果に見られる穴を補填する方法とその評価および,抽出結果を用いた心筋の伸縮率表示の結果を報告する.