共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

生体における有機金属結合の制御に関わる分子基盤の解明と予防薬学的応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H03380
体系的課題番号
JP18H03380
配分額
(総額)
17,160,000円
(直接経費)
13,200,000円
(間接経費)
3,960,000円

環境から生体に曝露される金属元素の毒性は、その化学形に著しく依存している。すなわち、無機イオンと共有結合を持つ有機金属化合物では毒性が著しく異なることが知られている。また金属の種類によって、アルキル化されることにより毒性が低減する元素もあれば、脱アルキル化により毒性が低減する元素もある。しかし、特定の金属元素が生体内でアルキル化代謝を受けることや有機金属化合物が脱アルキル化されることは知られていたが、その分子機構の詳細は、ごく一部の金属のメチル化以外は未だ明らかになっていない。この理由の一つは、(脱)アルキル化制御の分子機構を解析するために必要な生体内の有機金属化合物の分析法が確立されていないことが挙げられる。本研究では、生体内有機金属化合物の新規分析法を構築し、包括的に金属元素の(脱)アルキル化制御の分子基盤を解明することにより、有機金属化合物の毒性発現機構及び解毒機構を解明し、産業上の有用な金属元素のリスク回避と健康の維持をアウトカムとした予防薬学的研究を実施することを目的としている。
本研究では、上述の目的を達成するために、分子細胞生物学的な手法のみに留まらず、化学的には全く性質の異なる無機態及び有機態の金属元素を、定性的かつ定量的に分析可能な手法を構築し、それを活用して、生体が行っているアルキル化/脱アルキル化の分子機構を解明しようとするものである。特に高速液体クロマトグラフィー及び誘導結合プラズマ質量分析計を利用したLC-ICP-MSにより、金属の代謝物を一括定量できる方法を活用し、問題解決を果たす。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H03380
ID情報
  • 課題番号 : 18H03380
  • 体系的課題番号 : JP18H03380

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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