2015年10月 - 2018年3月
分析化学的手法に立脚したヒ素脂質の代謝および毒性機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
ヒ素脂質の生体内における代謝および毒性に関する報告は非常に少ない。そこで、ヒ素含有炭化水素2種類(AsHC332およびAsHC360)とヒ素含有脂肪酸1種類(AsFA418)を合成し、マウスに強制経口投与してヒ素の排泄と体内分布について調べ、ジメチルアルシン酸(DMAV)とトリメチルアルシンオキシド(TMAOV)と比較した。全群において、24時間以内に投与量の約77-94%のヒ素が尿と糞から排泄された。AsHC332およびAsHC360群の脳への分布は、DMAV群よりも約2倍および4倍高いことが分かった。このことから、ヒ素含有炭化水素が血液脳関門を通過して輸送される可能性が示唆された。
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- 課題番号 : 15K08058
- 体系的課題番号 : JP15K08058