MISC

1994年

超急速凍結法を用いたトランスジェニックラット由来前核期受精卵の凍結保存

実験動物
  • 安斎 政幸
  • ,
  • 中潟 直己
  • ,
  • 松本 和也
  • ,
  • 高橋 明男
  • ,
  • 高橋 由美
  • ,
  • 宮田 堅司

43
2
開始ページ
247
終了ページ
250
DOI
10.1538/expanim1978.43.2_247
出版者・発行元
公益社団法人 日本実験動物学会

当研究室で作製したトランスジェニックラット (Anti-rGH・Tg) の系統保存を目的に, 既にマウスにおいて確立されている超急速凍結法を用いて前核期受精卵の凍結保存を行った。導入遺伝子をホモ接合に持つトランスジェニックラットの精巣上体尾部精子を用いた体外受精によって得られた前核期受精卵を凍結し, その一部97個を融解した結果, 形態的に正常な卵子の割合は41% (40/97) であった。更に正常卵子を移植した結果, 10% (4/40) が新生児へ発生した。また, 得られた産子すべてに導入遺伝子の伝達が認められ, 矮小化を呈する表現型が観察された。また, その兄妹交配により導入遺伝子をホモ接合に持つトランスジェニックラットを作製することができた。以上の結果より, 超急速凍結法を用いた受精卵の凍結保存が, トランスジェニックラットの系統保存に利用できる可能性が示された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1538/expanim1978.43.2_247
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130006135279
ID情報
  • DOI : 10.1538/expanim1978.43.2_247
  • CiNii Articles ID : 130006135279

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