2018年7月
中国延辺朝鮮族自治州における文化的観光デザインの特質-「民俗村」の実地調査に基づいて
デザイン学研究
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- 巻
- 65
- 号
- 1
- 開始ページ
- 41
- 終了ページ
- 50
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.11247/jssdj.65.1_41
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本デザイン学会
<p> 本研究は,延辺朝鮮族自治州の3つの民俗村における現地調査を通して,それらの変遷過程と現状の考察を行い,文化的観光デザインの特質を明らかにすることを目的としたものである。民俗村の形成に至るまでの背景とそこで行われている観光活動について整理した結果,以下の知見を得た。<br>(1)自発的移住に基づいて形成された伝統村は共同意識が比較的高く,管理型・政治型移住に基づいて形成された伝統村は共同意識が比較的低いことが確認できた。(2)民俗村の形成に影響する要素として,村の共同意識と周辺の有名観光地の開発があげられる。(3)民俗村における文化的観光デザインの特質を4つの要素にまとめた。それぞれ,伝統文化,民俗芸能,商業型観光活動,村民の参画である。(4)民俗村の形成初期は伝統文化と民俗芸能を中心としていたが,近年,商業型観光活動が増加している。特に,企業による商業型観光活動の増加は村民の参画の減少につながることが明らかになった。</p>
- ID情報
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- DOI : 10.11247/jssdj.65.1_41
- ISSN : 2186-5221