Research Projects

Apr, 1998 - Mar, 1999

撞着語法を中心とするイギリスロマン主義文学の修辞学的研究

立教大学  立教大学研究奨励助成金  

Grant amount
(Total)
250,000 Japanese Yen
(Direct funding)
250,000 Japanese Yen
(Indirect funding)
0 Japanese Yen
Grant type
Competitive

例えば、コールリッジが掲げる「自由な生命力と抑制する形式という相容れない原理の完全な一致」という芸術の理想、あるいは、シェリーが詩の理想とする「調和の取れた狂気」など、ロマン主義詩の中に頻繁に現われる撞着語法、あるいは矛盾語法的な表現は、デカルト的な主客二元論から脱却しようとして苦悩したロマン主義詩人たちが払わなければならない代償であり、視覚の歪みを感情の真実性によって裏づけようして、過剰な自己耽溺に陥る危険と戦った痕跡であることを突き止め、その後この知見をいくつかの論文に反映させた。