2005年 - 2007年
PISA及び国内国語学力調査の比較を通した新しい読み書き能力の範囲と内容の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究では次の3つの柱を立てて研究を進めてきた。1.「読み書き能力」の「範囲」と「内容」についてPISAの結果に対する各国の反応や対応、2.戦後日本でおこなわれた各種の国語学力調査の分析研究、3.近年アメリカで盛んな「パブリケーションを核とした教育」の可能性をさぐる研究、の3つである。
PISAをめぐる各国の反応・対応を総括すると、いずれの国々も、PISAおよびその背景にあるキー・コンピテンシーの考え方を意識して「読み書き能力」に力を入れている様子がうかがえる。
戦後の日本国内の種々の学力調査の分析では、戦後の主要な学力調査の一覧を作製し、全体を4期に分類し各期の特徴を素描した。それをもとに、第1期の学力調査の分析から、学力論議と学力調査の関係を実証した。さらに、PISA型読解力と、全国学力・学習状況調査との関連をとその意義も明らかにした。また、そうした状況を神奈川県の対応の中に探った。最後にPISAをふまえて日本の高等学校入学試験問題の分析をし、入試問題の特徴を明らかにした。
さらにアメリカのパブリケーション教育と日本におけるNIEの可能性を探り、発信型の言語教育の展望を考えるときには、「パブリケーション教育」(NIEを含む)が大きな可能性をもっていることを明らかにした。
以上から、「これからの時代に求められる読み書き能力の範囲と内容」は、時代の変転にしたがってさらに変化しても、言葉が人間にとって不可欠のメディアであることは疑いえない。
PISAをめぐる各国の反応・対応を総括すると、いずれの国々も、PISAおよびその背景にあるキー・コンピテンシーの考え方を意識して「読み書き能力」に力を入れている様子がうかがえる。
戦後の日本国内の種々の学力調査の分析では、戦後の主要な学力調査の一覧を作製し、全体を4期に分類し各期の特徴を素描した。それをもとに、第1期の学力調査の分析から、学力論議と学力調査の関係を実証した。さらに、PISA型読解力と、全国学力・学習状況調査との関連をとその意義も明らかにした。また、そうした状況を神奈川県の対応の中に探った。最後にPISAをふまえて日本の高等学校入学試験問題の分析をし、入試問題の特徴を明らかにした。
さらにアメリカのパブリケーション教育と日本におけるNIEの可能性を探り、発信型の言語教育の展望を考えるときには、「パブリケーション教育」(NIEを含む)が大きな可能性をもっていることを明らかにした。
以上から、「これからの時代に求められる読み書き能力の範囲と内容」は、時代の変転にしたがってさらに変化しても、言葉が人間にとって不可欠のメディアであることは疑いえない。
- ID情報
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- 課題番号 : 17330192
- 体系的課題番号 : JP17330192