共同研究・競争的資金等の研究課題

2013年4月 - 2014年3月

電磁波の可視化教材開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 奨励研究  奨励研究

課題番号
25914007
配分額
(総額)
600,000円
(直接経費)
600,000円

具体的内容
電磁波伝搬現象の理解を支援するため、マクスウェル方程式から波動関数を導く過程を詳解した。通常の教科書内での取り扱いでは、たちどころに消去されて学生の意識に登らない位相因子を残し、電磁波が周期関数であることを促した。完全導体の円筒境界条件の下、円筒導波管モードの電磁界分布を計算した。周期境界条件の下、時間的に変化する電界強度のアニメーションを作製した。綺麗な数式のWEB表示はPDF化してからの掲載が一般的であったため、アニメーションとの両立が難しかったが、MathJaxの導入を試み、両立に成功した。作製した資料を、電子教科書作製の第一歩として、http://a-nac.com/study_room/main_chart.htmに掲載した。
意義
電磁波現象をアニメーションで可視化した。このアニメーションより、見えない現象の学習は、直感的な理解が得られない為、困難である。数式を基に自力で脳内に映像化して学習していた電磁波伝搬現象に対し、視覚的直観的理解が得られようになった。また、全容を学ばずとも、直近の関係式が工学的な応用を助けると考え導出過程を詳解した。
重要性等
マイクロ波発振器等の電子管工学を支える基本的な電磁波現象の詳解とそのアニメーションを作製して、電子教科書作製を開始したことは、これまで数式から読み解くことが要求された現象の可視化は、学生の学習を助け、また、間接的な経済援助にもなる点が重要である。既に多くの先達が、其々の分野において電子教材を作り始めているが、これを系統的に広げていく必要があると考える。本研究により作製した資料は、電子教材開発の同士を募り、分野と内容の拡充を図るために重要である。また、数式表現の向上を目的として導入したMathJaxは、普及すれば電子教材の品質向上に貢献できると考えている。

ID情報
  • 課題番号 : 25914007