論文

2005年3月

長時間経過の末の予見の実現を表す副詞「やっと」「ようやく」「ついに」「とうとう」について

金沢大学留学生センター紀要
  • ルチラ パリハワダナ
  • ,
  • Ruchira Palihawadana

8
開始ページ
29
終了ページ
49
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
金沢大学

副詞「やつと」「ようやく」「ついに」「とうとう」は,話し手の出来事の実現に対する予見を期待,予想,または懸念として描写しながら,実際の出来事の実現をこれらの予見の的中,または非的中として表現する。これらの副詞の共通意味特性として<実現の予見>,<時間経過性>及び<限界達成性>を取り出すことができる。一方,示唆的意味特性は上述の予見タイプの相違及びその的中の仕方において把握できる。これらは,予見の的中の仕方を基準にした意味的に連続した体系をなすと考えられる。更に,これらの4副詞は実現以前から実現以降までの諸段階を含む実現の全課程をその意味範順に収めながら,義務・文法的なテンス・アスペクトに話し手の捉え方というモーダルな意味を付加する。本稿では,これらを統一的な枠組みにおいて体系的に捉えながら,その意味体系の記述を試みた。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004627457
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11546136
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/8719327
URL
http://hdl.handle.net/2297/1905
ID情報
  • ISSN : 1349-6255
  • CiNii Articles ID : 110004627457
  • CiNii Books ID : AA11546136

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