受賞

2015年9月

日本磁気学会優秀研究賞

公益社団法人 日本磁気学会
  • 斉藤伸

タイトル
ナノ磁性薄膜の基本物性解析に基づく磁気記録用磁性膜の高性能化に関する研究
受賞区分
国内学会・会議・シンポジウム等の賞
受賞国・地域
日本

斉藤伸氏は真空成膜プロセスにおける薄膜堆積過程初期に形成される構造が膜特性に大きく関与することに興味を持ち研究を進めてきた。成膜プロセス制御に基づき結晶性・結晶配向性を制御する磁性薄膜作製法と薄膜磁気物性との相関を綿密に追及した研究成果は、超高密度磁気記録用グラニュラー媒体開発に活かされ実用技術に貢献している。また磁区観察顕微鏡の開発に代表されるように、磁気光学効果を磁性膜評価技術に応用した研究手腕は注目に値する。
斉藤氏の研究の特徴は、材料・作製プロセスと得られた磁性薄膜の構造との相関を徹底して見つめ、磁気特性把握と現象理解に努めることにあり、この信念を貫く基本的研究姿勢は称賛される。
このように斉藤伸氏は、プロセス制御や構造解析が材料研究にとって極めて重要であることを実証している数少ない研究者であり、今後の活躍が期待される。