基本情報

所属
東北大学 病院 歯科診療部門 特殊診療施設 障がい者歯科治療部 准教授
学位
博士(歯学)(2001年3月 東北大学)

J-GLOBAL ID
200901010627320870
researchmap会員ID
1000248356

外部リンク

歯は形成されたあと、乳歯の脱落時の歯根吸収を除いて代謝を受けないという特徴があります。歯の形成中に放射性物質を取り込んだ場合は、その物質はずっと歯の中に保持されます。一方で、歯には放射線にさらされると線量に応じた炭酸ラジカルが歯質中に生じ、この炭酸ラジカルも同様に長期にわたって保持されます。つまり、歯には放射性物質の取り込みにより内部被ばくを、炭酸ラジカルの発生により外部被ばくを反映する特徴があります。この歯が持つ非代謝性や記録性という特性を最大限活用し、歯を一種の生体線量計として捉え、ヒトや動物の歯を用いて、個体の被ばく評価に関する検討を行っています。これまでの本分野の研究で、歯は個体の内部被ばくや外部被ばくを捉えるためのツールとして有用であることが分かっていますが、その有用性をより向上させることを主眼に研究に取り組んでいます。現在は、化学定量による精査が必要な歯を見つけるために、非常にたくさんの試料に対応したイメージングプレートによるスクリーニング法を確立し、福島第一原発事故の影響を歯から明らかにしようと努力しています。さらに、外部被ばくの推定では、効率のいい炭酸ラジカル量の測定法や、内部被ばくを同時に定量できるようにするための試料調整法の改良を推進しています。

また、臨床においては、歯科医師免許取得以降一貫して障害者歯科臨床に携わり、現在は東北大学病院障がい者歯科治療部で、日本障害者歯科学会専門医および認定医指導医として、心理学的手法や、薬理学的手法を取り入れながら障がいのある患者さんへの歯科医療を提供しています。さらに、日本障害者歯科学会代議員および東北障害者歯科臨床研究会の会長として障害者歯科医療の展開にほんの少しだけ貢献しています。


受賞

  9

論文

  52

MISC

  137

講演・口頭発表等

  217

担当経験のある科目(授業)

  3

所属学協会

  3

共同研究・競争的資金等の研究課題

  24

その他

  12