共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

青色光によって開花と害虫を同時に制御する新たな栽培体系の開発に関する基盤研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K05557
体系的課題番号
JP21K05557
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

慣行の切り花類の栽培では,開花調節は白熱電球によって行われていたが,白熱電球は寿命が短く,電気エネルギーの光エネルギーへの変換効率が低いことから,代替として長寿命で省電力の発光ダイオード(LED)を光源とする栽培が普及しつつある.しかし,白熱電球が幅広い波長の光を放射するのに対して,LEDは単色光を放射することから,代替することにより白熱電球で栽培した場合と異なる開花反応を示すことが予想される.また,白熱電球による開花調節の原理としては,フィトクロムに基づく赤色光と遠赤色光が制御要因であるとされている.一方,青色光も花成制御に関わっており,長日植物のモデル植物であるシロイヌナズナでは開花が促進されることが知られているが,LEDが普及するまでは栽培用に簡易に利用できる青色光の光源がなかったことから,開花調節に利用されてこなかった.そこで本課題ではまず,青色LEDによる開花調節に焦点を当てる.
さらに,害虫防除は一般には農薬散布によって行われ,また,光の殺虫効果は波長が短いほど強く、紫外線BやCのように波長が短い紫外線だけにあるとされてきた.しかし最近,従来の常識に反して、可視光である青色光に種々の昆虫に対する致死効果が発見されたため,青色光による害虫防除を着想した.以上により,青色光による開花の制御機構を解明するとともに殺虫効果を検証し,青色LEDによって開花と害虫を同時に制御する全く新しい栽培体系を開発することを目的とする.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K05557
ID情報
  • 課題番号 : 21K05557
  • 体系的課題番号 : JP21K05557