2005年
家畜ふんコンポストを施用した各種畑土壌におけるコマツナによる亜鉛と銅の吸収
日本土壌肥料学雑誌
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- 巻
- 76
- 号
- 3
- 開始ページ
- 293
- 終了ページ
- 297
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.20710/dojo.76.3_293
- 出版者・発行元
- 日本土壌肥料學會
牛ふんコンポスト,豚ぷんコンポストおよび化学肥料を各種畑土壌(褐色低地土,黒ボク土および褐色森林土)にそれぞれ5年間連用し,栽培作物であるコマツナのZn・Cu吸収について調べた。その結果,以下のことが明らかとなった。1)コマツナのZn含有率は黒ボク土における豚ぷんコンポスト施用区の地上部および褐色森林土における豚ぷんコンポスト施用区の地上部および地下部で化学肥料区より高かった。コマツナのCu含有率はZnと異なり,家畜ふんコンポスト施用の影響は明確ではなかった。2)CuはZnに比べ作物移行性は低く,豚ぷんコンポストからいったん土壌に蓄積し,その後作物へ移行する画分が多いと考えられた。一方,Znはコンポストおよび土壌蓄積の双方から作物へ移行する傾向があると考えられた。3)コマツナの1株当たりのZn含有量は黒ボク土および褐色森林土の豚ぷんコンポスト施用区で化学肥料区と比べて高い値を示した。両元素ともにコマツナの含有量は細胞内の濃度よりもバイオマスに大きく依存しており,地上部に比べ地下部の含有量は著しく低かった。以上の結果より,豚ぷんコンポストは標準的な施用量であっても,長期間の連用によって褐色森林土のような可溶性重金属保持力が高い土壌においてZnの作物吸収が増大する可能性が示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.20710/dojo.76.3_293
- ISSN : 0029-0610
- CiNii Articles ID : 110004734824
- CiNii Books ID : AN00195767