2021年11月
両側性鼻出血を呈したホルスタイン種乳牛の疣贅性心内膜炎の1症例
北海道獣医師会雑誌
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- 巻
- 65
- 号
- 11
- 開始ページ
- 361
- 終了ページ
- 364
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)北海道獣医師会
4歳6ヵ月齢のホルスタイン種乳牛が、反復性の両側性鼻出血を主訴として臨床獣医師の診察を受けた。臨床症状から後大静脈血栓症(caudal vena cava thrombosis:CVCT)が疑われ帯広畜産大学に搬入された。心音図検査で収縮期雑音が、また心臓超音波検査で三尖弁の疣贅物が確認された。肝臓超音波検査では後大静脈内に血栓は認められなかった。病理解剖でもCVCTは認められず、三尖弁と僧帽弁の疣贅物から疣贅性心内膜炎と診断された。また、肺動脈内には複数の血栓が認められた。本症例は三尖弁に付着していた疣贅状の一部が遊離して肺動脈内塞栓として形成された動脈瘤が破裂して鼻出血を生じたと考えられた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0018-3385
- 医中誌Web ID : 2022044719