MISC

2006年

神経衰弱,慢性疲労症候群(CFS),うつ病の三者間における概念と診断 : 3症例の検討を通して

心身医学
  • 榎戸 芙佐子
  • ,
  • 窪田 孝
  • ,
  • 中川 東夫
  • ,
  • 渡邉 健一郎
  • ,
  • 亀廣 摩弥
  • ,
  • 大原 聖子
  • ,
  • 地引 逸亀
  • ,
  • 野田 実希

46
10
開始ページ
897
終了ページ
905
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.15064/jjpm.46.10_897
出版者・発行元
一般社団法人 日本心身医学会

神経衰弱,慢性疲労症候群(CFS),うつ病の三者が疑われる3例の診断と治療・経過を紹介し,問題点を指摘し,今後の研究に対する提案を行った.症例1は疲労を主訴にインターネットの情報からCFSを疑って受診してきたがCFS疑診例であり,症状からICD-10の神経衰弱と診断し治療したが軽快に止まった.症例2もCFSを自己診断していたが,客観的所見に乏しく身体表現性障害と考えて治療していたとこう,妄想が明らかになり妄想性障害に診断を変更した.症例3は抑うつエピソード以前から身体徴候があり,リンパ節腫脹,関節痛,咽頭炎の症状からCFSと診断し,治療の結果ほぼ完治した.CFSと神経衰弱は社会的背景・症状が似ており,両者は文化的変異形と考えられる.れが国における神経衰弱の乱用ともいえる現状を考えると,CFSを積極的に診断し治療していくことが患者・家族の福利につながり,疲労の脳機能の解明にも貢献すると考えた.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.15064/jjpm.46.10_897
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004839540
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00121636
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/8058139
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2007021653
ID情報
  • DOI : 10.15064/jjpm.46.10_897
  • ISSN : 0385-0307
  • CiNii Articles ID : 110004839540
  • CiNii Books ID : AN00121636

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