2012年4月 - 2015年3月
ライブセルイメージングによる遅延性小核誘導機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
小核誘導は遺伝毒性試験の1つである。我々はライブセルイメージングによって、変異原処理後の哺乳類細胞に誘導される小核は、最初の分裂時のみならず、正常分裂した後2回目・3回目の分裂時にも誘導されることを発見した。これを遅延性小核誘導と呼ぶ。X線、UV、コルヒチン、シスプラチン、メチルニトロソウレアなど作用の異なる小核誘導因子を用いると、DNA損傷を持つ核は,損傷量に依存して最初の分裂時に高頻度に小核を誘導した.分裂装置の阻害剤は,作用がより大きいと考えられる処理2回目の分裂で小核を誘導した.すなわち遅延性小核はDNAの複製障害よりも,核の分裂阻害によって生じることが示唆された.
- ID情報
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- 課題番号 : 24310047
- 体系的課題番号 : JP24310047