2002年8月
都市近郊二次林における小面積伐採直後の木本植生の多様性の変化(第33回大会特集)
日本緑化工学会誌
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- 巻
- 28
- 号
- 1
- 開始ページ
- 286
- 終了ページ
- 289
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.7211/jjsrt.28.286
- 出版者・発行元
- 日本緑化工学会
京都市近郊のヒノキ二次林において合計0.21haの施業区を設置し,生物多様性を回復させることを目的として針葉樹11本と落葉広葉樹26本を残しすべての植生を伐採した。伐採後の木本植生の多様性の変化を,萌芽更新と実生更新に着目して調査を行った結果,どの斜面位置においても伐採前に比べて伐採後に種数が増加した。新たに出現した種は28種であり,それらは主に鳥類によって散布された種子と埋土種子からの発芽であると考えられた。保残木施業による天然更新を促す手法を用いた小面積伐採は,木本植生の多様性を回復させるのに一定の効果があることが示された。また,遷移が進行した都市近郊二次林では,林相の種組成が単純であるため周囲からの新しい種の供給は小さく,新しい種の供給源として埋土種子の役割が重要であると考えられた。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.7211/jjsrt.28.286
- ISSN : 0916-7439
- J-Global ID : 200902182164942107
- CiNii Articles ID : 110002912119
- CiNii Books ID : AN10130633