講演・口頭発表等

2015年3月8日

投球動作における腹部、臀部の筋活動と体幹、骨盤の回旋速度の関係性について

日本スポーツリハビリテーション学会 第4回学術大会
  • 木村新・工藤惇

記述言語
日本語
会議種別
ポスター発表
主催者
日本スポーツリハビリテーション学会
開催地
東京都町田市

Stodden ら(2001)の研究では、投球動作において球速増加と平均骨盤角速度、平均上胴角速度に優位な関係が認められていると示しており、Toyoshima ら(1974)は投球動作時における骨盤と体幹の角運動量は全身の角運動量の約50%にあたり高い貢献度を示していると報告している。また、Hirashima ら(2002)は非投球側の外腹斜筋は投球動作の前半において、体幹における非投球側の外腹斜筋以外の筋群を伸張し、力やエネルギーを弾性要素に蓄積することに貢献するものとしており、Oliverら(2010)は大臀筋、中臀筋は共にリリース直前に高い筋活動を示していると報告している。このように投球動作において球速と回旋速度との関連性や投球動作中の筋の活動様式に着目した研究は行われてはいるものの、筋の活動様式と回旋速度との関連性に着目した研究は少ない。また、投球動作の研究において経験者と未経験者の相違について報告している
研究は少ないため、本研究では経験者と未経験者において筋活動量と回旋速度の関係性を検討することを目的とした。未経験者群は経験者群に比べ、多くの筋の
筋活動量と体幹の回旋速度との間に正の相関が認められ、速度ピークを迎えるのが骨盤よりも体幹の方が早いことから、骨盤の回旋に比べ体幹の回旋を主に利用して投げていることが示唆された。