2015年2月23日
有限要素法によるポアソン方程式のGPU向きSpMV計算
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
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- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 口頭発表(一般)
- 主催者
- 一般社団法人情報処理学会
3 次元ポアソン方程式に対し有限要素法による離散化を行い,ポアソン方程式に対して共役勾配法を適用し,その反復計算の中で最も計算コストの掛かる SpMV 計算において,GPU を用いて高速化を図ることを目的とする.メモリバンド幅の大きい GPU の特性を引き出すため,疎行列の格納に Compressed Diagonal Storage(CDS) を適用した.その結果,GPU による行列ベクトル積の演算性能の最大値は,倍精度浮動小数演算で 56GFLOPS の性能を得た.またメモリバンド幅も 245[GB/s] となり,理論性能値の 85%に達した.これらの性能の要因として,CDS 形式が行列やベクトルでの間接参照のない格納方法であることや,ループアンローリングが可能であること,また GPU の Kepler アーキテクチャでの Read-only データキャッシュの利用などが要因である.さらに有限要素法からなる行列の対称性を利用し,メモリ削減とそれに伴うループ削減が演算性能への影響に最も効果的であった.