MISC

2009年

インターネット利用行動と一般的信頼・不確実性回避との関係

日本社会情報学会学会誌
  • 藤原 正弘
  • ,
  • 木村 忠正

20
2
開始ページ
43
終了ページ
55
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本社会情報学会

インターネットなど情報ネットワークの社会的普及と日常生活への浸透に伴い,ネットワーク利用と一般的信頼感との関係について,広く関心が寄せられ,これまで研究が行われてきた。しかし,これまでの研究では,一般的信頼感とネットワーク利用行動との明確な関係性が見出されているとは言い難い。そこで本研究では,山岸(1998)の一般的信頼に関する議論が,信頼と安心を対立的にとらえているのに対して,Hofstede(1980,1991)の不確実性回避傾向指数(UAI,Uncertainty Avoidance Index)を安心の尺度と考え,信頼とUAIを相互に独立した次元と仮定し,組み合わせによる類型的枠組とネットワーク行動との関係の研究を試みた。具体的には,低い一般的信頼,高いUAIがインターネット利用を限定的にしているとの仮説とともに,低信頼+高UAI=「没交渉志向」=匿名掲示板利用,のように,信頼とUAIを組み合わせた類型の心理的特性とそれに関連するインターネットサービス利用との関係を仮定し,それぞれ検証を行った。その結果,多くの仮説は支持され,一般的信頼とUAIとを組み合わせることの有効性,とりわけ,UAIがインターネット利用行動の分析に有効であることが示された。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007131313
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11426269
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/10228912
URL
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10484495
URL
http://id.nii.ac.jp/1141/00137948/
ID情報
  • ISSN : 1344-0896
  • CiNii Articles ID : 110007131313
  • CiNii Books ID : AA11426269

エクスポート
BibTeX RIS