論文

2007年3月

日本仏教史研究と顕密体制論

大正大学総合佛教研究所 大正大学総合佛教研究所所報第29号

記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(大学,研究機関等紀要)

これまでの日本仏教史研究が法然浄土教至上主義と表現できうるほど、井上光貞氏・家永三郎氏等によって平安時代の信仰が不当に評価されてきた。その是正とあらたな視点を提供したのが、黒田俊雄氏の顕密体制論である。この黒田氏の論によって、ある程度冷静に平安時代の仏教を捉えることがすすむも、本質的に密教が理解されたとはいいきれない。また、宗学といわれる分野の研究も、他の領域の学問の成果を取り入れて、発展させていくことに決して積極的ではない。筆者は、このような現状を打破していくことが新たな宗学を構築せしめることに直結していると論じた。
A5横組・15頁

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