基本情報

所属
福島大学 農学群食農学類 飼料資源学 教授
鯉淵学園農業栄養専門学校 非常勤講師
学位
博士(農学)(岩手大学大学院連合農学研究科)
農学修士(帯広畜産大学大学院畜産学研究科)

研究者番号
20202963
J-GLOBAL ID
200901028376399079
researchmap会員ID
1000295703

外部リンク

IPCC第三次報告書を読む機会があり、「世界の草原で沙漠化が進行しており、その原因は過放牧である」との記述を読んで以降、それまでの自分の研究に疑問を持つようになったのが現在の研究を行う契機でした。多くの方々のご協力を頂いて、内蒙古草原で研究を行ってきました。
草原退化の主因は過放牧とされていますが、私は物質循環、特に、ミネラルの土-草-家畜の間の循環に着目して研究を行ってきました。内蒙古のシリンゴロや四子王旗の草原では、この50年間にリンを中心としたミネラルが家畜や草の増産により土壌から持ち出された痕跡を発見しました。現在、これらの草原の土壌は、植物や家畜の生育に必要なミネラルが量的に不足している状態です。過放牧は、確かに草原の退化の原因の一つではありますが、過放牧だけでは草原退化を説明できないこと、また、草原退化の主因として過放牧を前提にすると効果的な対策ができないケースが多いことを訴えてきました。現在は、家畜を利用した草原の「放牧修復」システムの開発にチャレンジしています。
今後は、これまでの海外の畜産業と環境の研究の経験を生かして、福島県の畜産業と環境の問題についても取り組み、福島県の復興のお手伝いができればと思っています。畜産物の地域ブランド化、テロワール、マリアージュをキーワードとして、農業の力を最大限に生かしていきたいと思っています。

研究キーワード

  4

論文

  83

書籍等出版物

  3

講演・口頭発表等

  10

共同研究・競争的資金等の研究課題

  15