2013年
高圧下でのスピネル構造におけるヤーン・テーラー効果
日本鉱物科学会年会講演要旨集
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- 巻
- 2013
- 号
- 0
- 開始ページ
- 95
- 終了ページ
- 95
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
- DOI
- 10.14824/jakoka.2013.0_95
- 出版者・発行元
- 一般社団法人日本鉱物科学会
スピネル構造におけるCu2+のヤーン・テーラー効果の影響を調べるために,キュプロスピネル(CuFe2O4)の高圧単結晶XRD測定を実施した.実験の結果,圧力が4.6 GPaのところで体積変化曲線に明らかな不連続性が確認され,立方晶系から正方晶系への相転移が示唆された.Birch-Murnaghan状態方程式から求めた体積弾性率は,K0 = 178 (3) GPaであった.これは,磁鉄鉱やウルボスピネル,クロマイトスピネルの体積弾性率よりもわずかに小さい値であった.キュプロスピネルの八面体席はすべてFe3+で占有されるのに対し,四面体席はCu+とCu2+,Fe3+で占有れていた.正方晶系に相転移後に四面体席内の結合角が108.6°に減少する理由は,Cu2+のヤーン・テーラー効果による結合性軌道の形成であることが分子軌道計算から明らかになった.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14824/jakoka.2013.0_95
- CiNii Articles ID : 130007398721