2013年4月 - 2016年3月
電子強誘電体鉄酸化物は超伝導体となりうるか
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
申請者らが発見した電子強誘電体RFe2O4(R:Y, Ho-Lu)につき、超伝導相の可能性を探索した。鉄イオン間の電子間相互作用を増強するため、圧力下での電気抵抗測定を行ったところ、数GPaまでの圧力では、本系は半導体的性質を保つことが分かった。ただし、一部の系では圧力により活性化エネルギーが減少する傾向が見られ、本系の新規相を探索する目的で研究を継続する。同じく相互作用を変化させる目的で、Rサイト置換を行ったところ、大きい希土類Dy3+を導入すると、250K程度である磁気転移温度が5-10Kほど上昇することも分かった。本結果は、室温マルチフェロイック相の探索の点でも興味深い結果である。
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- 課題番号 : 25620071
- 体系的課題番号 : JP25620071