共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年 - 2022年

AYA世代にある小児がんサバイバーの移行期ケアを支える看護者育成プログラムの開発

日本学術振興会  科学研究費j助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
17H04444
体系的課題番号
JP17H04444
担当区分
研究代表者
資金種別
競争的資金

2021年度は2020年度に予定していた作業のうち、COVID-19下で調査が中断・遅延していたインタビュー調査に関する計画を繰越事項として実施した。
対象は小児がんサバイバー(CCS)の移行期ケアに関わった経験のある医療職4名(生殖医療専門医2名、内分泌代謝医1名、小児科看護師・がん化学療法看護認定看護師1名)であった。移行期ケアとして、特にホルモン療法に関連した治療に関わった経験を尋ねたところ、生殖医療医と小児科看護師は月あたり2-10件と一定数いる一方、内分泌代謝医は8年間で数例程度、と相違が大きかった。主として女性ホルモン、成長ホルモンを補充する療法がおこなわれていた。二次性徴の再現が必要な時期、18-19歳以降で小児科からの紹介、月経不順のための受診などが受診のきっかけとなり診察(担当)していた。サバイバーに対する移行期ケアとしてのホルモン治療の重要性は、がんを発症したタイミングにより異なるが、二次性徴前の発症・治療であれば、二次性徴を起こすところからがまず重要である。初経後であれば月経の再開、骨量の獲得などを目指す、としていた。また日々の薬の内服、貼付など身体的負担も大きいが、それでも患者がよりよく生きていくために大切な治療と捉えていた。対象への教育的支援については、ホルモンによる体の変化、女性ホルモンの必要性、卵巣機能評価、注射の頻度、薬の量と種類の調節、注射の頻度などが挙げられた。他の医療職との連携について、小児科と婦人科さらに心療内科、精神科との連携や、看護師、栄養士などの多職種間の連携が課題として挙げられた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H04444
ID情報
  • 課題番号 : 17H04444
  • 体系的課題番号 : JP17H04444