共同研究・競争的資金等の研究課題

1999年 - 2000年

象牙芽細胞の分化と象牙質石灰化のメカニズムの解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 河田 亮
  • ,
  • 里吉 正徳
  • ,
  • 小泉 忠彦
  • ,
  • 高垣 裕子
  • ,
  • 里吉 正徳
  • ,
  • 寺中 敏夫

課題番号
11671913
配分額
(総額)
3,000,000円
(直接経費)
3,000,000円

これまでの我々の研究において、培養ウシ象牙芽細胞の培養上清中にMMP-2(分子量72,000)とMMP-9(分子量95,000)の存在が確認されている。そこで培養ウシ象牙芽細胞におけるMMP-2とMMP-9の産生量の経時的変化を定量するために、培養後3日毎に細胞を回収し、それぞれのtotal RNAを抽出した後、MMP-2とMMP-9のmRNAに対するRT-PCRをリアルタイムPCR検出装置(Light Cycler)を用いて行った。MMP-2のプライマーはAbdel Wahab Nら(Biochem.J320,777-783,1996)、MMP-9のプライマーはBaylis HAら(Mol Biochem Parasitol 69,211-222,1995)の報告を基にそれぞれ設計して合成を行った。その結果、MMP-2 mRNAの発現量は培養初期では少なく、3週目以降にその発現量の増加が認められた。このMMP-2 mRNA発現量の増加時期は、以前の研究結果で示した培養ウシ象牙芽細胞における細胞突起の伸展やALP活性の低下さらに基質の石灰化が始まる時期と重なる。更にMMP-2のノックアウトマウス(理化学研究所脳科学総合研究センターの糸原重美博士より供与)を用いた組織化学的分析結果において、ワイルドタイプと比較してMMP-2ノックアウトマウスの歯胚において原生象牙質形成初期の石灰化に遅延が示唆される結果が得られていることから、象牙芽細胞から産生されるMMP-2が象牙質形成初期の石灰化機構に関与している可能性が示された。