論文

査読有り
2018年12月

内部統制システムに係る企業の構築姿勢が決算発表時期に与える影響

同志社女子大学学術研究年報
  • 記虎 優子

69
開始ページ
19
終了ページ
52
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(大学,研究機関等紀要)

決算発表は、投資家にとって最も重要な会社情報のひとつであり、迅速に行われることが望まれる。それゆえ、決算発表時期に影響を与える企業特性を解明することは重要である。本稿では、そのひとつとして内部統制システムに着目し、内部統制システムに係る企業の構築姿勢が決算発表時期に与える影響を解明している。そして、迅速な決算発表の実施に影響を与える要因のひとつに、内部統制システムの構築に対する企業の積極性があるとの証拠を提示している。<br />
内部統制システムに係る企業の構築姿勢が決算発表時期に与える影響を解明するにあたっては、会社法に基づく内部統制システム構築の基本方針についての適時開示資料を利用して、基本方針の改定の有無、改定回数、改定時期、当決算期中における改定の頻度をそれぞれ推定することにより、これらの各々の単一の観点から内部統制システムに係る企業の構築姿勢を捉えている。さらに、これらすべての複数の観点から、内部統制システムに係る企業の構築姿勢を総合的にも捉えている。このように、本稿では、企業が内部統制システムの構築に「積極的」であるのかどうかを定量的に捉える方法を工夫している。その上で、内部統制システムの構築に積極的に取り組む企業ほど、決算発表を迅速に行っていることを明らかにしている。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/40021786142
ID情報
  • ISSN : 0418-0038
  • CiNii Articles ID : 40021786142

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