2016年7月
混合研究法における統合の妥当性を高めるための構成要素 日本の混合研究法の文献レビューより
日本ヒューマンヘルスケア学会誌
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 1
- 号
- 1
- 開始ページ
- 42
- 終了ページ
- 50
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本ヒューマンヘルスケア学会
目的:本研究は、混合研究法を用いたわが国の直近5年間のヘルスケアに関する文献を検討し、混合研究法における統合の妥当性を高めるために必要な構成要素を明らかにする。方法:医学中央雑誌データベースより検索した、混合研究法を用いた2011年〜2016年に日本語で書かれた文献を対象とした。混合研究法を用いた文献がどのようにデザインされ、実施され、報告されているのかについて、混合研究法のチェックリスト項目を用いて記述し、視覚的ダイアグラムを作成し、統合の妥当性を高めるための構成要素の検討を行った。結果:該当した論文は5件であった。そのうちの4件は、量的研究で明らかになった現象を質的研究によりさらに包括的に説明していた。1件については、二つの研究方法が捉えた現象が異なっており、チェックリスト項目からは統合的結論を導いていると言い難かった。結論:混合研究法における統合の妥当性を高めるためには、両方の研究データをいかに収集し分析するか、それをどう統合するかという構成要素の積み重なりが重要である。そのためには、混合研究法によって捉えようとする現象を焦点化することが不可欠である。(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 2432-311X
- 医中誌Web ID : QB30330005