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2017年3月

日本における多胎育児支援の歴史的変遷と今日的課題

石川看護雑誌
  • 大木 秀一
  • ,
  • 彦 聖美

14
開始ページ
1
終了ページ
12
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(公大)石川県立看護大学

文献情報を基に多胎育児支援の歴史的変遷を検討した結果,3種類の支援形態を確認できた.1967年以降,全国規模の多胎サークルを中心とした組織的支援が始まる.専門職はこのサークルを紹介することが多く,専門職が支援に直接関わることは少ない.1990年前後より地域密着型の多胎サークルが増加し支援を担うと同時に,保健所主催の多胎育児教室が始まる.また,活字媒体,後にインターネットで多胎育児情報が普及する.2003年以降,多胎サークル同士の連携を中心に,地域レベルでの保健行政機関,大学等との連携が始まる.過去50年間を通じて医療機関による支援は限定的であり,当事者組織との連携も少ない.現在の課題は,都道府県格差の是正と特別なニーズへの対応,医療機関との連携である.多胎育児支援に直接関係する学術論文は会議録を含めて400件程度であり,1980年代から散見され,1995年以降は直線的に増加した.(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 1349-0664
  • 医中誌Web ID : 2017363561

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