2020年8月 - 2025年3月
王陵級巨大古墳の構造分析に関する文理融合型総合研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S) 基盤研究(S)
研究開始時点では想定できなかった長期にわたる新型コロナウィルスのパンデミックの影響を受けて、フィールド調査のいくつかは計画の順番変更を余儀なくされたが、困難を乗り越えておおむね順調、一部計画を先行して進めることができた。本研究はミュオン班・墳丘班・埴輪班の3つの班によって実施されている。それぞれの班ごとに研究経過を報告する。
ミュオン班:2020 年度は、古墳研究に適用するミュオン検出器の設計を検討し、検出器製作の基本方針を定め、製作を開始した。
墳丘班:墳丘班による三次元計測は、岡山市造山古墳周辺、総社市作山古墳で実施している。総社市鳶尾塚古墳の三次元計測も完了している。赤磐市両宮山古墳については、赤磐市教育委員会から三次元データを提供していただき、当初予定していた吉備三大古墳の墳丘三次元データを初年度で入手したことになる。次いでそれぞれのデータ整理を開始している。また、鳶尾塚古墳では墳丘の発掘調査を実施し、直径23mの円墳であることが推定されるに至っている。
埴輪班:造山古墳、両宮山周辺古墳(赤磐市森山古墳、同・宮山 4 号墳、同・岩田 3 号墳)と倉敷市二万大塚古墳出土埴輪の資料を所蔵機関から入手し、光学・電子顕微鏡による微細組織観察、X 線回折装置による鉱物同定、および電子線マイクロアナライザ・蛍光 X 線分析装置による化学分析を実施した。その結果、胎土には主に風化花崗岩起源の鉱物粒子と広域テフラ起源のガラス粒子が含まれており、それらの組成から生産地を特定できる可能性が示された。また、鉱物の熱変成と融解の程度により、野焼きと窖窯における焼成温度が見積もられた。埴輪の考古学的観察も並行して進め、造山古墳と畿内王陵系埴輪の比較研究を実施している。
ミュオン班:2020 年度は、古墳研究に適用するミュオン検出器の設計を検討し、検出器製作の基本方針を定め、製作を開始した。
墳丘班:墳丘班による三次元計測は、岡山市造山古墳周辺、総社市作山古墳で実施している。総社市鳶尾塚古墳の三次元計測も完了している。赤磐市両宮山古墳については、赤磐市教育委員会から三次元データを提供していただき、当初予定していた吉備三大古墳の墳丘三次元データを初年度で入手したことになる。次いでそれぞれのデータ整理を開始している。また、鳶尾塚古墳では墳丘の発掘調査を実施し、直径23mの円墳であることが推定されるに至っている。
埴輪班:造山古墳、両宮山周辺古墳(赤磐市森山古墳、同・宮山 4 号墳、同・岩田 3 号墳)と倉敷市二万大塚古墳出土埴輪の資料を所蔵機関から入手し、光学・電子顕微鏡による微細組織観察、X 線回折装置による鉱物同定、および電子線マイクロアナライザ・蛍光 X 線分析装置による化学分析を実施した。その結果、胎土には主に風化花崗岩起源の鉱物粒子と広域テフラ起源のガラス粒子が含まれており、それらの組成から生産地を特定できる可能性が示された。また、鉱物の熱変成と融解の程度により、野焼きと窖窯における焼成温度が見積もられた。埴輪の考古学的観察も並行して進め、造山古墳と畿内王陵系埴輪の比較研究を実施している。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 20H05634
- 体系的課題番号 : JP20H05634
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
5-
『国立歴史民俗博物館研究報告』 (242) 61-81 2023年9月 査読有り筆頭著者
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日本情報考古学会講演論文集(第46回大会) 26 22-27 2023年3月
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Antiquity 97(391) 2022年12月15日 査読有り
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文明動態学 1 67-81 2022年3月 査読有り
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清家章編『磯間岩陰遺跡の研究』分析・考察編 田辺市教育委員会・科学研究費磯間岩陰遺跡研究班 221-234 2021年3月 筆頭著者責任著者
MISC
3-
教育時報 75(4) 14-15 2023年3月25日 招待有り
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岡山県埋蔵文化財発掘調査報告 266 155-159 2023年3月15日 招待有り筆頭著者
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つどい (402) 1-5 2021年8月 筆頭著者責任著者
講演・口頭発表等
13-
第26回CEReS環境リモートセンシングシンポジウム 2024年2月17日
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日本文化財科学会第40回大会 2023年10月22日
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シンポジウム 文理融合分析による造山古墳の総合的研究 2023年6月4日 招待有り
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UC Berkeley Archaeological Research Facility Brownbag 2023年2月15日
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出ユーラシアの統合的人類史学 ー文明創出メカニズムの解明ー 第8回全体会議 2023年1月8日 文部科学省 科学研究費助成事業新学術領域研究(研究領域提案型)「 出ユーラシアの統合的人類史学 ー文明創出メカニズムの解明ー」
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2022 BeArchaeo Second Summer School, Okayama University 2022年9月27日
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日本文化財科学会第39回大会 2022年9月12日
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第40回レーザセンシングシンポジウム 2022年9月2日 レーザセンシング学会
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第40回レーザセンシングシンポジウム 2022年9月1日
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日本情報考古学会第46回大会 2022年3月26日
Works(作品等)
1-
2020年3月 - 現在 その他
メディア報道
2-
山陽新聞社 山陽新聞 24 全県 2023年11月26日 新聞・雑誌
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山陽新聞社 山陽新聞 13 文化 2023年6月13日 新聞・雑誌
社会貢献活動
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