共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

顔面神経麻痺後遺症の予防-エビデンスに基づく表情筋マッサージ開発を目指す基礎研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K09919
体系的課題番号
JP19K09919
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

Bell麻痺やHunt症候群を代表とする顔面神経麻痺は、本邦において毎年約40,000人に発症する。ステロイドや抗ウイルス薬、手術など集学的治療にて75%、30,000人の麻痺は治癒するが、残りの25%、約10,000人は治癒に至らず、眼と口が連動する病的共同運動や顔面拘縮などの後遺症に生涯にわたって生活の質を著しく低下させる。後遺症の予防にはリハビリテーションとされるが、その基礎的研究はほぼ成されていないのが現状である。本研究では顔面神経麻痺の動物モデルを用い、表情筋マッサージによる三叉神経入力の顔面神経核や神経再生、後遺症抑制のメカニズムを明らかにし、得られたEBMに基づく最適な顔面神経麻痺に対する表情筋マッサージ法への応用を目指している。
2021年度は2020年度に引き続いて、用手による顔面マッサージを施行/非施行のモルモット顔面神経麻痺モデル(顔面神経本幹のクリッピングあるいは切断後縫合による)に対し、Blink reflexを行い病的共同運動出現を確認した。加えて顔面神経麻痺時の顔面神経核興奮を電気生理学的に観察する目的でBlink reflexの際のF波の測定を試みた。その後、中枢、特に顔面神経核興奮性の評価目的で、顔面マッサージを施行した麻痺モデルのモルモットを断頭・脳組織を摘出し、顕微鏡下にモルモット橋部横断面で顔面神経核の位置を同定し、脳内の機能的活性を評価するマーカー(神経活動マーカー)であるc-fosの免疫染色を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K09919
ID情報
  • 課題番号 : 19K09919
  • 体系的課題番号 : JP19K09919

この研究課題の成果一覧

メディア報道

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  • NHK 関西ラジオワイド「季節の健康」 2020年2月 テレビ・ラジオ番組