2016年4月 - 2020年3月
アンコール遺跡群における予防的保存に資する劣化・変形・環境観測システムの構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
開始から3年度目になる平成30年度は、Wi-Fiアドホックを活用した准リアルタイムデータ回収・転送システムをアンコールトムバイヨン寺院に実装した。観測対象として、岩石コアの暴露台を准リアルタイム観測することとし、カメラおよび各種センサ、簡易データロガ、アクセスポイントを現地に設置した。また、前年からの引き続きとして通信アプリの改善に努め、バックグラウンドではないが簡単なスマートフォン操作にてデータが伝送が可能となるようにアプリを再設計・実装した。現地調査員に本アプリがインストールされたスマートフォンを携帯させ、日々のモニタリングデータを集約している。また、事務所からクラウドにてモニタリングデータをアップロードし、遠く離れた日本にてそのデータを確認できるようクラウドシステムを現地事務所に設置した。これにより定期的な長期モニタリングが可能となった。現在はデータの収集に努めている。
浮き彫り劣化を検知するための3次元モデル生成手法に関しては、対象とする石柱(浮き彫り有り)を特定し、平成29年からの1年間の経年変化を解析している。また、撮影時期の違う映像からの3次元モデル復元手法を新たに開発し、3次元モデルによる劣化検知の手法にロバスト性を持たせている。また、現在、アーカイブしたモデルからクラスタリング技術により、ノイズと実際の変化を判断しノイズを除去する手法を開発している。
上記の3次元計測とWi-Fi無線データ通信が実装できたことから、今後の長期モニタリングの可能性が高まっている。
浮き彫り劣化を検知するための3次元モデル生成手法に関しては、対象とする石柱(浮き彫り有り)を特定し、平成29年からの1年間の経年変化を解析している。また、撮影時期の違う映像からの3次元モデル復元手法を新たに開発し、3次元モデルによる劣化検知の手法にロバスト性を持たせている。また、現在、アーカイブしたモデルからクラスタリング技術により、ノイズと実際の変化を判断しノイズを除去する手法を開発している。
上記の3次元計測とWi-Fi無線データ通信が実装できたことから、今後の長期モニタリングの可能性が高まっている。
- ID情報
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- 課題番号 : 16H05636
- 体系的課題番号 : JP16H05636