共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

中国を中心とする東・東南アジアの自動車リユース・リサイクルの経済地理学的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
19H01385
体系的課題番号
JP19H01385
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
17,030,000円
(直接経費)
13,100,000円
(間接経費)
3,930,000円

研究初年度は文献調査および先行研究のサーベィ、中国の事情に詳しい学識者、商社の方へのヒアリングを進めた。
また現地調査は、北京に立地している日本資本が唯一入っている自動車解体業者を見学し、創業以来の経営状態や今後の見通しについて聞き取り調査を行った。その結果、中国の自動車リサイクル政策も共産党政権の指導強化により、フォーマルセクターとインフォールセクターの二分化が一段と進んでいることが分かった。また、北京では信頼できるルートで中古車オークション会場の調査を行った。ここでは大都市から地方への移動である「中古車は田舎へ」という傾向は、北京、上海、広州などで実施されているナンバープレート制限により、買い替えのために中古車を買うことはないため、中古車が大都市から域外へと流出するメカニズムをうかがい知ることができた。また、上海でも年間3万台の使用済み自動車をリサイクルしている大規模自動車解体工場を視察したが、在庫の使用済み自動車・中古自動車部品に対して、日本並みの情報管理システムを導入していた。また広州の現地調査も行ったが、近代化された建物の中での操業を目のあたりにし、中国都市部のフォーマルな自動車リサイクル業のハード面での変化は着実に起こっている。
また、当時は民主化が進み日本製の中古車が輸出され始めたミャンマーの自動車リサイクル市場を中国の進出を意識しながら調査を進め、論文も公にできた。
自動二輪に関しては、東南アジア諸国の現地調査と、台湾の制度研究・現地調査を進めた。とくに後者ではデポジット制度の効果を確認することができた。
中国のEV化戦略に伴うリチウムイオン電池については、中国がリン酸鉄系の電池生産が多いため、日本や韓国産とはリサイクルも異なる可能性を見いだせた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H01385
ID情報
  • 課題番号 : 19H01385
  • 体系的課題番号 : JP19H01385

この研究課題の成果一覧

論文

  11

MISC

  2

講演・口頭発表等

  12