講演・口頭発表等

2008年9月

数学の例題に基づく学習に及ぼす先行知識教示の効果

第50回日本教育心理学会総会発表論文集(pp.167)
  • 服部 貴大
  • ,
  • 楠見 孝

記述言語
日本語
会議種別
ポスター発表

数学での例題に基づく学習では,学習者の先行知識と例題での学習の質との関係において一貫した結果が示されていない(Stark,et al.,2002)。そこで本研究では,先行知識を操作することで,先行知識の例題での学習に及ぼす効果を検討する。認知的負荷理論では,作動記憶にかかる負荷として3つを区別している(Sweller,et al.,1998)。1つ目は固有の負荷(学習者が心的に表象する学習材料の複雑さであり,先行知識の量に依存する),2つ目は適切な負荷(学習に貢献する自己説明などの心的な活動によるもの),3つ目は外的な負荷(直接的に学習に貢献しないもので,学習材料を統合するのが難しい時,この負荷がかかる)。そして,認知的負荷を測る指標として心的努力(質問紙,単項目「あなたはこの例題を学習するときどのくらいたいへんでしたか」)がしばしば使用される。しかし,心的努力項目では上記の3つの負荷を区別して測定できないという欠点を持っている。そのため本研究では,先行知識の操作,心的努力,例

リンク情報
URL
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007070892