論文

査読有り 最終著者
2019年12月

比喩表現の伝達目標別の使用頻度と情動知能特性との関連

メタファー研究
  • 岡 隆之介
  • ,
  • 楠見 孝

2
開始ページ
215
終了ページ
233
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)

比喩表現の伝達目標別の使用頻度と情動知能(IQに対してEQと一般に呼ばれる)特性との関連を、心理学的に検討した論文である。具体的には、話し手の伝達目標ごとに比喩表現の使用頻度を明らかにした上で、比喩使用の頻度と情動知能特性の関連を質問紙調査によって検討している。近年、情動知能特性と比喩表現の感情的な含意の推測の正確さには関連があるという報告(Barchard,Hensley,Anderson, &amp; Walker, 2013)があり、情動知能特性と比喩使用との関連を解明することは、個人差研究としても重要な意義をもつ。<br />
2つの調査の結果は、(i) 話し手は比喩表現でしか伝達できないことを伝達したり、情報を正確に伝達する目標のもとで、比喩表現をより多く使用していること、そして(ii)修辞的な伝達目標での比喩使用の頻度が、自己の感情の理解にかかわる情動知能特性と正の相関関係を示した。(

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