坂田 賢

J-GLOBALへ         更新日: 18/11/21 16:35
 
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研究者氏名
坂田 賢
 
サカタ サトシ
URL
http://www.naro.affrc.go.jp/nire/introduction/chart/0301/index.html
所属
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
部署
農村工学研究部門 農地基盤工学研究領域 水田整備ユニット
職名
上級研究員
学位
博士(農学)(京都大学)
科研費研究者番号
00584327

プロフィール

 我田引水とは「強引に自分の都合の良いように計らうこと」(新明解国語辞典第7版)と解釈されています.私の研究は,関係者と調和を図りながら円満に我田引水(農業用水の配分)を果たす方法や考え方を,時々の課題に合わせて提示することが目的です.作業の自動化などの新技術を採り入れつつ,地元に脈々と築き上げられた水管理の知恵や技に学び,瑞穂の国の名に相応しい田園風景を次代につなぐ一助となれば幸甚です.

【参考】アグリサーチャー(農林水産省のサイト) https://mieruka.dc.affrc.go.jp/kenkyuusha/show/404
    KAKEN(科学研究費補助金データベース) https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000000584327/
    自己紹介(2012年寄稿) https://www.naro.affrc.go.jp/nkk/mail_magazine/back_number/039867.html#07

研究分野

 
 

論文

 
坂田 賢,関 正裕,野坂浩司,建石邦夫,加藤 仁
水土の知(農業農村工学会誌)   86(3) 19-22   2018年3月   [査読有り]
 情報通信技術を利用した稲作水管理の省力化が求められているが,簡便な測定法は確立されていない。本報では簡易型GNSS記録装置で得られたデータ(推定値)と動画撮影などの記録(実測)との比較を行った。推定値から停止とみなす速度と,給水栓までの距離を適切に設定すると,実測と同程度の精度が得られた。また,給水栓を遠隔制御とリモコン操作の2通りで比較し,前者は屋外作業が大幅に減らせることなどを示した。
坂田 賢,野坂浩司,田中 正,建石邦夫,加藤 仁
農業農村工学会論文集   (305) I_177-I_183   2017年9月   [査読有り]
 政策目標の一つにICTを活用した水管理省力化があるが,ICTを活用した場合の省力化効果の検証はほとんど行われていない.本研究では携帯情報端末で稼働する自動給水機を用いた水管理と慣行の作業効率を比較した.結果は,自動給水機を利用すると,1給水栓あたり,10aあたりの給水栓操作時間は,それぞれ27%,41%削減された.また,集約化された圃場水管理では,移動を含めた水管理時間全体に占める給水栓操作時間の割合は半分程度と大きく,給水栓操作時間の削減による水管理省力化の効果は大きいと考えられる.
坂田 賢,大野智史,加藤 仁,鈴木克拓,横山 浩
農業農村工学会論文集   (304) I_129-I_135   2017年6月   [査読有り]
 地下水位制御システム(FOEAS)に関する研究は主に転作作物でみられるが,稲作での事例はほとんどない.本研究ではFOEAS圃場において不耕起V溝直播栽培の生育初期に地下灌漑の広がりを視覚的に捉えつつ,地下水位変化と水収支を測定した.その結果,地下灌漑では圃場全体を均一に灌漑できる一方,灌漑開始直後は場所による地下水位の上昇傾向が異なることを示した.また,水位制御器の水位を田面下に設定すると,水位管理器がない場合には,圃場外に直接流出する用水が増えることを留意点として示した.
坂田 賢,野坂浩司,建石邦夫,加藤 仁
水土の知(農業農村工学会誌)   85(6) 23-26   2017年6月   [査読有り]
 稲作の中で水管理は現在最も作業時間が多い。労働生産性向上のために農地集約が求められるが,水管理への省力効果は明らかでない。本報では農地集約状況が異なる耕作者を対象に簡易型GPS記録装置を用いて行動軌跡を比べた。結果は,集約化が進んでいない法人では集落間移動が長距離で移動時間の大部分を占めていた。水管理を行った圃場面積あたりで比較すると,集約化が進展している法人では労働生産性が高い値を示した。
坂田 賢,谷本 岳,大野智史,鈴木克拓
農業農村工学会論文集   (304) II_1-II_6   2017年2月   [査読有り]
 地下水位制御システム(FOEAS)の排水制御機能は,疎水材や弾丸暗渠の経年劣化による低下が懸念される.本研究では,北陸地方の重粘土転換畑において,FOEAS整備時に施工された弾丸暗渠の排水性を評価した.現場透水試験から,施工から9~11年が経過した弾丸暗渠の排水機能は,比較のために再施工した弾丸暗渠と同程度に良好であった.また,降水時の地下水位変化から,FOEAS施工時の弾丸暗渠は本暗渠等と同等の排水性を維持しており,汎用農地に求められる計画暗渠排水量の標準値を満たしていると考えられた.
坂田 賢,吉村亜希子,野坂浩司
水土の知(農業農村工学会誌)   84(11) 41-44   2016年11月   [査読有り]
 コメの生産費削減方法の一つに水田の大区画化を契機とした営農の効率化が挙げられる。本論文では5ha超の区画を含む農業農村整備事業を実施した大規模経営体を事例として,基盤整備の効果,成功要因などを分析した。その結果,水管理の省力化を含む作業時間の大幅な短縮を実現していることを示した。また,基盤整備の実現には事業実施前から耕作地の流動化を促進する素地があったこと,事業を契機に省力的な営農が行える区画形状や栽培方法について協議を重ねたこと,作業効率の高い機械体系を導入したことなどを示した。
坂田 賢,友正達美,吉村亜希子
水土の知(農業農村工学会誌)   83(9) 11-14   2015年9月   [査読有り]
 気候変動に伴う稲の高温登熟障害発生に対する適応策の一つに水管理が挙げられる。本研究では用水路のパイプライン化が完了した圃場と末端水路が開水路の圃場を対象に,夏季の圃場への灌漑水温および地温の変化を比較した。灌漑水温はパイプライン化により水温上昇が抑制され,夜間灌漑により地温が低下することを示した。一方,開水路区間を含む圃場では,灌漑による地温低下は必ずしも期待できない可能性が考えられた。
坂田 賢,加藤 仁,谷本 岳
農業農村工学会論文集   (298) Ⅳ_17-Ⅳ_18   2015年7月   [査読有り]
 農業水利施設の維持管理の一つに暗渠の劣化診断が挙げられるが,前段階である暗渠埋設位置の探索に労力を要する.本研究では,比較的安価かつ精度の高い既知点初期化方式1周波RTK-GPS(以下,簡易RTK)を暗渠の位置特定技術として適用性を評価した.結果,簡易RTKを用いて1秒間隔で取得した位置情報の標準偏差は暗渠管内径よりも十分に下回る精度であった.測定値の再現性は市販のGPSの数mに対し,簡易RTKは1cm未満の誤差となった.すなわち,簡易RTKを圃場内の位置特定に利用可能であると考えられる.
坂田 賢,友正達美,吉村亜希子,大塚直輝,倉田 進
水土の知(農業農村工学会誌)   82(8) 3-6   2014年8月   [査読有り]
 夏季の高温による玄米品質の低下(高温登熟障害)の適応策を検討する上で,パイプライン用水路が低温かつ温度変化の少ない用水を圃場に供給できる機能を有し,品質向上に寄与することを検証した。また,玄米品質に及ぼす影響は,パイプライン用水路が未整備の集落では気温の上昇により1等米比率が低下するのに対し,整備済の集落では気温によらず1等米比率が高くなり,温度の低い用水が供給されたことが要因と考えられる。
坂田 賢,友正達美,内村 求
水土の知(農業農村工学会誌)   81(4) 3-6   2013年4月   [査読有り]
2010年は記録的猛暑となりイネの高温登熟障害が広範囲で発生した.営農者にアンケート調査を実施し,翌年の対応状況を調査した.田植え時期の変更が最も多く,冷涼な地域で遅植え,温暖な地域で早植えが多くなる傾向がみられた.作物モデルにより田植え時期の変更が出穂日に与える影響を分析し,高緯度の地域ほど天候による影響の方が大きく,灌漑期間が長くなる可能性を示した.また,高温時には取水量を増やす営農者が多くなった.

特許

 
特開2011-191208 : 土壌水分測定方法及び土壌水分測定装置
三野 徹,川島茂人,中村公人,坂田 賢,毛受亨政,刑部信吾,立野恵一,徳富啓二,真野邦彦,野津俊光

Misc

 
簡易型GNSS記録装置を用いた水管理などの作業・移動経路調査システム
坂田 賢
農研機構 研究成果情報      2018年3月
 位置ロガー(簡易型GNSS記録装置)を利用して取得した移動軌跡データを測定し、判別モジュールにより移動状態を判別することで、取水口の操作、圃場間の移動経路や時間を分離でき、新技術や集約化による省力化の効果を示すことができる。
坂田 賢
季刊 ARIC情報   128 22-27   2018年2月   [依頼有り]
坂田 賢
中央農研ニュース   No.78 p.3   2018年1月   [依頼有り]
稲作地域における干天時の用水需要変化
坂田 賢,友正達美,谷本 岳
応用水文   29 71-76   2017年3月
坂田 賢,谷本 岳
農研機構 研究成果情報      2016年3月
 北陸地方の重粘土水田において、FOEAS整備後に転作を優先した圃場では排水が促され、施工10年後でも地下排水機能が維持される。また、RTK-GPSを用いると弾丸暗渠の位置をより正確に特定でき、維持管理に利用できる。

講演・口頭発表等

 
簡易型GNSSロガーを用いた水管理時間計測とICT型給水機への適応
坂田 賢,関 正裕
第69回農業農村工学会関東支部大会   2018年11月7日   農業農村工学会関東支部
坂田 賢
第42回地方講習会   2019年10月19日   農業農村工学会中国四国支部
冠水が稲の伸長および収量構成要素に与える影響
坂田 賢,大野智史,北川 巌
平成30年度農業農村工学会大会講演会   2018年9月6日   農業農村工学会
坂田 賢
農林水産省委託プロジェクト研究「農林水産分野における気候変動対応のための研究開発」平成29年度研究成果発表会   2018年2月14日   農林水産省 農林水産技術会議事務局,農研機構,水産機構
稲作における圃場水管理に関する省力化技術と評価手法 [招待有り]
坂田 賢
平成29年度新潟県土壌肥料懇話会 第2回研究会   2017年12月1日   新潟県土壌肥料懇話会

書籍等出版物

 
大変動時代の食と農(シリーズ21世紀の農学)
坂田 賢(他10名,日本農学会 編) (担当:分担執筆, 範囲:第7章:パイプライン用水路が持つ夏季灌漑水温の上昇抑制効果,pp.107-125)
株式会社 養賢堂   2018年4月   ISBN:9784842505664
書籍案内 ☞ http://www.yokendo.com/book/978-4-8425-0566-4.htm
最新農業技術 作物vol.10
坂田 賢(農文協 編) (担当:分担執筆, 範囲:地下水位制御システム「FOEAS」における弾丸暗渠の機能,pp.217-224)
一般社団法人 農山漁村文化協会   2018年1月   ISBN:9784540170584
書籍案内 ☞ http://toretate.nbkbooks.com/9784540170584/

社会貢献活動

 
【情報提供】  農林水産省  アグリビジネス創出フェア2018  (東京ビッグサイト 西1ホール)  2018年11月20日 - 2018年11月22日
配水管理制御システム(iDAS)と圃場水管理システムの概要と両者の連携に関する紹介
国営関川用水農業水利事業 水田園芸導入実証試験への技術支援
【助言・指導, 情報提供】  北陸農政局 関川用水農業水利事業所  (新潟県上越市内実証圃場)  2018年4月1日 - 現在
水田園芸作物の産地化に向けた実践的な取組に対する助言および調査の支援
ICT(情報通信技術)を活用した圃場水管理について
【講師】  農研機構 農村工学研究部門  平成30年度 農村工学技術研修(中堅技術研修)  (筑波産学連携支援センター)  2018年11月6日
SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)等で実施している圃場水管理の省力化技術に関する研究紹介
【情報提供】  農研機構 農村工学研究部門  平成30年度 実用新技術講習会・技術相談会  (東京大学弥生講堂一条ホール)  2018年11月5日
圃場水管理の遠隔監視・制御および自動化に関する技術や今後の展開に関する紹介
営農技術と米政策の進展が用水管理や稲作経営に及ぼす影響
【講師】  農研機構 農村工学研究部門  平成30年度 農村工学技術研修(用水計画と河川協議)  (筑波産学連携支援センター)  2018年9月3日
稲作経営の大規模化,直播栽培の導入,国の米政策に応じた作付体系の変化などに伴って,想定される用水需要の変化に関する講義

競争的資金等の研究課題

 
農研機構 生物系特定産業技術研究支援センター: 生産性革命に向けた革新的技術開発事業
研究期間: 2018年4月 - 2021年3月    代表者: 農研機構 農村工学研究部門・友正達美
内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当): 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)・次世代農林水産業創造技術
研究期間: 2018年4月 - 2019年3月    代表者: 農研機構・寺島一男
文部科学省 研究開発局: 統合的気候モデル高度化研究プログラム
研究期間: 2017年4月 - 2022年3月    代表者: 京都大学防災研究所・中北英一
農林水産省 農林水産技術会議事務局: 温暖化適応・異常気象対応のための研究開発
研究期間: 2015年7月 - 2020年3月    代表者: 農村工学研究所・北川 巌
農林水産省 農林水産技術会議事務局: 気候変動に対応した循環型食料生産等の確立のためのプロジェクト
研究期間: 2013年4月 - 2018年3月    代表者: 農村工学研究所・増本隆夫

委員歴

 
2018年10月
 - 
現在
農林水産省北陸農政局農村振興部水利整備課  平成30年度 次世代型水利システム検討委員会
 
2018年6月
 - 
現在
農林水産省農村振興局農村政策部農村環境課  平成30年度農業生基盤分野における気候変動適応技術に関する有識者意見聴取会:委員
 
2018年6月
 - 
現在
農林水産省農村振興局農村政策部農村環境課  平成30年度計画基礎諸元調査意見聴取会・水田分科会:委員
 
2018年1月
 - 
2018年5月
農業農村工学会  平成30年度学会賞選考委員会:専門委員
 
2014年7月
 - 
2018年3月
農業農村工学会農村計画研究部会  代表幹事
 

受賞

 
2017年8月
農業農村工学会 学会賞 研究奨励賞 水稲の高温障害対策としての水管理手法の実証に関する研究
 

経歴

 
2018年4月
 - 
現在
農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究部門 農地基盤工学研究領域 水田整備ユニット 上級研究員
 
2017年10月
 - 
2018年3月
農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター(北陸研究拠点) 水田利用研究領域 上級研究員
 
2016年4月
 - 
2017年9月
農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター(北陸研究拠点) 水田利用研究領域 主任研究員(統合・改組)
 
2013年4月
 - 
2016年3月
農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター 北陸研究センター 水田利用研究領域 主任研究員
 
2010年4月
 - 
2013年3月
農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所 任期付研究員
 

学歴

 
2000年4月
 - 
2003年3月
京都大学大学院農学研究科 地域環境科学専攻 博士後期課程